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アメリカの臨界前核実験に対する抗議文(1998年12月12日)

ページ番号:0000009311 更新日:2019年10月21日更新 印刷ページ表示

アメリカの臨界前核実験強行に対する抗議文
アメリカ合衆国大統領
ウィリアム・ジェファ-ソン・クリントン 閣下
駐日アメリカ合衆国大使館
特命全権大使 ト-マス・S・フォ-リ- 閣下

抗議文

 貴国は本日、ネバダ州の地下核実験場で5回目の臨界前核実験を実施した。ロシアも8日に臨界前核実験を実施している。貴国とロシア両核大国の核実験強行は、12月の国連総会での核廃絶を求める諸決議、さらには、11月の国連軍縮長崎会議での「長崎を世界最後の被爆地とする」決議など、国際社会における核兵器廃絶を求める世論の高まりに抗した振る舞いであり、強い憤りを覚える。広島市民を代表して厳重に抗議する。
 さきに来日したクリントン大統領は、引き続き核兵器を持ち続ける意思を明確に示したが、今回の実験はそのような貴国の姿勢を改めて浮き彫りにした。貴国は、核兵器のない世界の実現を求める国際社会の声に真摯に耳を傾け、核拡散をくい止めるためにも、臨界前核実験を直ちに中止するとともに、核保有国の責務として核軍縮に積極的に取り組むべきである。また、核兵器に頼らず国家の安全が保てる国際社会の構築に向けて努力すべきである。

平成10年(1998年)12月12日

広島市長 平岡 敬