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ロシアの臨界前核実験に対する抗議文(2000年2月5日)

ページ番号:0000009294 更新日:2019年10月21日更新 印刷ページ表示

ロシア連邦大統領代行
ウラジーミル・ウラジーミロヴィチ・プチン 閣下
駐日ロシア連邦大使館
特命全権大使 アレクサンドル・ニコラエヴィチ・パノフ 閣下

抗議文

 貴国は4日、先月8日に2回の臨界前核実験を実施したこと及び昨年9月23日以降今 回で7回の実験を実施していたことを発表した。核軍縮の流れが後退している現状に対し、昨年12月の国連総会で核兵器廃絶に関する決議が相次いで採択されるなど、核保有国に 積極的な核兵器廃絶への取組みを求める声が一層高まっている中で、米国のみならず貴国 もそうした努力を放棄し、臨界前核実験を実施したことは、核兵器廃絶を求める世界の人々に対する裏切りであり、強い怒りを覚える。広島市民を代表して厳重に抗議する。
 このような米国や貴国の姿勢が、国際社会における核軍縮努力に水を差すとともに、非 核保有国の不信を一層増大させ、新たな核拡散の動きに発展することを危惧する。現実に、イランが核兵器を取得した疑いがあるとの報道もなされており、また、朝鮮民主主義人民 共和国が核開発凍結の解除を示唆するなどの動きも出ている。

 貴国や米国は、核兵器のない世界の実現を望む国際世論に真摯に耳を傾け、即座に臨界 前核実験を中止するとともに、21世紀を核兵器のない世界とするべく、率先して核兵器 廃絶に取り組むべきである。

平成12年(2000年)2月5日

広島市長 秋葉 忠利