本文
朝鮮民主主義人民共和国
国務委員会委員長 金正恩 様
抗議文
国際社会が強く自制を求める中、本日、貴国が5回目となる核実験を強行したとの報に接した。前回の実験から1年も経たない中で再び核実験を強行し、この間も弾道ミサイルの発射を幾度となく繰り返してきた貴国の行動は、被爆者の「こんな思いを他の誰にもさせてはならない」との平和への切なる願いを踏みにじる許し難い暴挙であり、強い憤りを覚える。
折しも、来週13日から開催される国連総会において、核兵器の法的禁止に向けた交渉を2017年中に開始することについての議論が予定されるなど、「核兵器のない世界」に向けた気運の醸成が期待される中で強行された今回の行動は、核軍縮・不拡散に向けて真剣に取り組む国際社会への明らかな挑戦であり、到底許すことはできない。被爆地ヒロシマを代表して重ねて厳重に抗議する。
貴国には、全ての核兵器と核計画を即刻放棄し、国際社会との対話と協調による外交努力を行うよう重ねて強く要請する。
平成28年(2016年) 9月9日
広島市長 松井 一實