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*このサイト内で「新型インフルエンザ」と記載しているものは、基本的に新型インフルエンザ(A/H1N1)を指しており、掲載している情報も主に発生当時から2011年3月31日までのものであることにご注意ください。また、2011年3月31日以降、この新型インフルエンザ(A/H1N1)は、通常の季節性インフルエンザとして取扱い、4月1日から、名称は、「インフルエンザ(H1N1)2009」となりました。
日常での予防対策の実践が重要です。予防方法はいくつかありますが、どれ一つとっても完全に感染を防ぐことはできません。できることから実行することが大切です。
新型インフルエンザも季節性インフルエンザも、飛まつ感染が主な感染経路です。また、手指を介した接触感染も考えられます。最終的には、ウイルスが鼻やのどなどの粘膜に付着して、感染を引き起こします。感染経路を理解すれば、予防方法もよくわかります。
マスクは、不織布製マスクが推奨されます。不織布製マスクとは、繊維あるいは糸等を織ったりせず、熱や化学的な作用によって接着させたマスクのことで、市販されている家庭用マスクのほとんどは不織布製マスクです。ただし、ウイルスはとても小さいため、完全に防ぐことはできません。
一般的にインフルエンザウイルスは薬剤に弱いため、ほとんどの消毒薬が有効です。
手の消毒には、アルコールを成分に含んだ消毒薬が扱いやすく効果的です。
床や机、ドアのノブなどの消毒は、消毒薬を十分に浸した布、ペーパータオル等で当該箇所をまんべんなく拭きます。この場合消毒剤の噴霧は、不完全な消毒やウイルスの舞い上がりを招く可能性があるため、実施するべきではありません。
【補足1】インフルエンザウイルスは、エンベロープと呼ばれる主に脂質でできた膜でおおわれているため、エタノール、イソプロパノールなどの有機溶媒や、石けん、洗剤などの界面活性剤で処理すると容易に破壊することができます。
【補足2】CDC(米国疾病管理センター)や国立感染症研究所によると、インフルエンザウイルスの環境中における生存期間は2~8時間程度とされており、患者が使用した施設等の消毒については、患者がいた直後であればともかく、一定時間(国立感染症研究所によると半日以上)を経過した後であれば、環境中にウイルスが残存していることを心配しての消毒の必要はありません。
新型インフルエンザは豚肉や豚肉の加工品を食べることによって感染するものではありません。適切に扱われ、調理された豚肉製品を食べても安全です。中心温度71℃での豚肉の調理により、他の細菌やウイルスと同様、新型インフルエンザウイルスは死滅します。食中毒予防の観点からも、生の豚肉に触った手や調理器具はしっかり洗い、食品は十分に加熱しましょう。