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インフルエンザ流行状況(2010/11シーズン)

ページ番号:0000000135 更新日:2019年10月21日更新 印刷ページ表示

※週と対応する期間の日付との関係については、国立感染症研究所ホームページ「報告週対応表<外部リンク>」を参照してください。
 インフルエンザの1シーズンは9月から翌年の8月までです。2010/2011シーズンは、2010年第35週(8月30日-9月5日)~2011年第35週(8月29日-9月4日)です。

流行の推移

 第1週(1月3日~9日)に定点当たり2.00人となり、流行開始の目安とされている定点当たり1.00人を超えました。その後急増し、第3週(1月17日~23日)は定点当たり20.1人と、注意報レベル(定点当たり10.0人)を超えました。その後も大きく増加し、第5週(1月31日~2月6日)に定点当たり28.5人のピークとなりました。

 その後やや減少しましたが、第8週(2月21日~27日)より再び増加し、第11週(3月14日~20日)に定点当たり29.2人と2度目のピークを迎えました。広島市衛生研究所の検査結果と、基幹定点2か所(インフルエンザ定点ではない)からの迅速診断キット検査結果より、第5週のピークは、インフルエンザウイルスA(H1N1)2009によるもの、第11週のピークはインフルエンザウイルスB型によるものと推定されます。

 第12週(3月21日~27日)以降は大きく減少し、第14週(4月4日~10日)に注意報レベルを下回り、その後は概ね横ばいで推移しました。第17週(4月25日~5月1日)以降は減少が続き、第19週(5月9日~15日)に定点当たり1.00人を下回り、ほぼ終息状況となりました。

 今シーズンは、インフルエンザウイルスA(H1N1)2009によるピークとインフルエンザウイルスB型によるピークの2度のピークがみられたことが特徴的でした。

【グラフ】

【表】

年齢階層別報告数

 2010/2011シーズンの年齢階層別構成比(5歳間隔)をみると、流行初期から最初のピーク時の頃までは10歳以上の割合が半数以上を占めていましたが、その後流行が低年齢層へ移行し、2度目のピーク時の頃は5~9歳の年齢層が流行の中心となりました。

【グラフ】

インフルエンザウイルス検出情報

 広島市衛生研究所の検査結果では、2010/2011シーズン(9月以降)は、のべ164人の患者からインフルエンザウイルスが検出されました。
 その型別内訳は、インフルエンザウイルスA(H1N1)2009が108件、インフルエンザウイルスA香港型が19件、インフルエンザウイルスB型が37件です。シーズン前期は、ほとんどがインフルエンザウイルスA(H1N1)2009でしたが、2月以降のシーズン後期は主にインフルエンザウイルスB型が検出されました。インフルエンザウイルスA香港型はシーズン全体を通して散発的に検出されました。なお、今シーズンのB型を抗原解析した結果、主流はビクトリア系統であることが判明しました。
 また、検出されたインフルエンザウイルスA(H1N1)2009のうち16株について、抗インフルエンザ薬耐性遺伝子の有無を検査した結果、抗インフルエンザ薬耐性株は検出されませんでした。

 基幹病院2か所による迅速診断キット検査結果によると、インフルエンザウイルスが4,619人から検出され、その型別内訳は、A型陽性が2,540人、B型陽性が2,079人と、A型陽性が55%でした。シーズン前期はA型陽性が、シーズン後期はB型陽性が主に検出されました。

【補足】

 ウイルスの検査結果は、感染症発生動向調査における病原体定点においてランダムに採取された検体を検査したものです。

【グラフ】

【表】

学級閉鎖等の「集団かぜ」の状況

 12月17日(第50週)、広島市で今シーズン初めての「集団かぜ」による学級閉鎖が1件報告されました。

 冬休みまでの報告は初発の1件のみで、その後春休みまでに237件と大きく増加しました。特に、第4週(1月24日~30日)から第11週(3月14日~20日)まで、1週当たり20件を超える状態が8週続くなど多発しました。その後減少し、春休み以降の報告は10件でした。なお、第8週以降はB型による集団かぜと考えられました。

 今シーズンの累計は248件となり、1999/2000シーズン以降ではインフルエンザウイルスA(H1N1)2009が流行した2009/2010シーズン(1,182件)に次ぐ報告数でした。

【表】