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ページ番号:0000009460更新日:2019年10月21日更新印刷ページ表示

昭和42年(1967年)

平和宣言

昭和20年8月6日、この日を紀元として世界は転換しなければならないことをわれわれは悟った。

人類は、いま、生か死か、破滅か繁栄かの岐路に立っている。

原子力の開発は、明らかに20世紀科学の輝く勝利を意味したが、この近代科学の偉大な成果が殺戮と破壊のために使われるか、はたまた、福祉と建設のために使われるかによって、人類の運命はまさに大きく決しようとしている。

世界の平和は、大国間の武力と恐怖の均衡の上に辛うじて保たれ、まさに累卵の危きに等しい。核兵器を中心とする強大な武力の対立は、一触即発、人類をついに自滅戦争に導くおそれなしとしない。

この不安と危険からのがれる道は、も早や、ほかにはない。人類連帯の精神に立ち、寛容と信頼、互嬢と規律による新しい世界に法秩序を打ち立てることである。切実な国際間の友情と高邁な世界法の支配下にあって、戦場に代わる相互理解の場を用意し、あらゆる国家、あらゆる民族のために協同互助、共存共栄を保障する世界新秩序を確立し、戦争の悲劇をこの地上から永遠に葬り去らなければならない。これこそ、人類の英知に導かれた永久平和の創造であり新世紀の誕生である。

眼から去るものは心からも去る。22年前、一瞬にして20数万の生命を失い、今なお多くの被爆者が生命の不安におののきつつある広島の悲劇を忘れることなく、これを世界の体験として受けとめ、全人類が戦争の完全放棄と核兵器の絶対禁止を目ざし全知全能を傾注することを強く訴えるものである。

本日、ここに原爆犠牲者の霊を弔うに当り、このことを広く世界に宣言する。

1967年(昭和42年)8月6日

広島市長 山田 節男