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ページ番号:0000009449更新日:2019年10月21日更新印刷ページ表示

昭和49年(1974年)

平和宣言

本日、ここに、29回目の原爆記念日を迎えた。相つぐ核実験と核兵器の拡散というまことに憂慮すべき世界情勢にあるこのとき、アメリカ、ソ連、中国、フランス、イギリス、インドなどの核保有国に対し、広島市民を代表して強く抗議し、警告する。

核実験を即時、全面禁止し、核兵器を速やかに廃絶せよ

世界政治をリードする米・ソ両大国は、その新しい政治外交戦略として、開発途上国に核の供与を策し、自国の勢力拡大をはかるとともに、核の拡散を助長しつつある。この際、特に、警戒すべきことは、核兵器が次第に小型化し、開発途上国にいたるまで核兵器を通常兵器として所有する可能性が強まってきたことである。

これは、局地戦争において、核兵器が容易に使用できることを意味するものであり、恐るべき新たな現実といわなければならない。

核均衡の理論や、自衛の名のもとに、核の拡散が急速に進むことは、まさに人類の自殺的破滅への道である。いまや、真の危機が迫ってきた。

われわれは、危険な核拡散の進行を断固阻止するために、国連において、核保有国のすべてを含む緊急国際会議を開き、核兵器の全面禁止協定の早期成立に努めるよう提唱する。同時に、また、日本政府に対し、核拡散防止条約の速やかなる批准を求める。

ヒロシマを繰り返すな”われわれは、核保有国に対し、また核保有を志向しつつある中小諸国に対し、かさねてこのことを警告してやまない。

いまこそ、われわれ人類は、一つの世界に生きる運命共同体であることを深く認識し、世界市民意識にもとずく地球共同社会の創造に邁進しなければならない。これこそが、ゆるぎなき人類の恒久平和を確立する基盤である。

原爆犠牲者の御霊の前に、われわれの平和への誓いを新たにし、全市民の名において、このことを強く内外に訴える。

1974年(昭和49年)8月6日

広島市長 山田 節男