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ページ番号:0000009443更新日:2019年10月21日更新印刷ページ表示

昭和52年(1977年)

平和宣言

平和、それはヒロシマの心である。ヒロシマは平和を求めつづけてきた。

しかるに、アメリカ・ソ連を初め主要核保有国は、潜在的敵国を設け、大規模な軍備拡張競争に狂奔し、核兵器のせん滅的威力を極限まで高めてきた。まさに、武力の支配を盲信する愚行というべきである。

核兵器を廃絶し、恒久平和を実現するため、被爆の実相を世界に知らせ、良心と理性の覚醒を促すことは、ヒロシマに課せられた責務である。

昨年、広島市長は、被爆都市の市長として、長崎市長とともに国連に赴き、永年にわたる両市民の胸深くうっ積した悲願をこめて、被爆体験の事実を生き証人として証言し、核兵器の廃絶と戦争の放棄を強く訴えてきた。

われわれのこの訴えに対し、ワルトハイム事務総長、並びにアメラシンゲ総会議長は、それぞれ国連を代表し、広島・長崎の苦しみは人類共通の苦しみであり、広島・長崎の死の灰の中から新しい世界秩序の概念が生まれるであろうと強調し、心から共鳴するとともに、広島・長崎を訪問したいとの意志を披瀝した。本日ここに、アメラシンゲ総会議長をこの地に迎えたことは、ヒロシマの声が直接国連に反映されると思われ、その国際的意義はまことに深いものがある。

国連は、明年5月、国連軍縮特別総会の開催を予定している。世界は、その成果に大いなる期待を寄せているのである。

このときにあたり、われわれは、世界の国々が忍耐と英知を結集し、核兵器の廃絶と戦争の放棄を目指して、世界の軍備を確実に制限し、武力によるのではなく、崇高な世界観を反映した外交政策に基づく恒久平和の実現ために、最善をつくさなければならないことを提言する。

今こそ、世界の人々は、全人類的立場において、正義と相互依存の理念に立ち、力を合わせて、世論の喚起に努め、世界恒久平和への道を急がなければならない。

本日、被爆32年目にあたり、われわれは、原爆犠牲者の御霊の前に、全市民の名において、核兵器の廃絶を訴え、恒久平和の実現に向かって邁進することを誓うものである。

1977年(昭和52年)8月6日

広島市長 荒木 武