本文
陳情第198号
吉島老人いこいの家の機能存続を求めることについて
(要旨)
要旨
吉島老人いこいの家と吉島屋内プールの集約化による新吉島屋内プールの施設において、高齢者が集会施設を無料で利用できるようにすること及び同施設に公衆浴場組合に配慮した形での無料の浴室等の設置をするよう地域住民を代表して連署をもって陳情する。
理由
1 吉島老人いこいの家の現状
吉島老人いこいの家は、旧中工場(昭和51年稼働)の地域環境整備事業として昭和51年に設置された。
この施設は、60歳以上の高齢者に対し、教養の向上、レクリエーション等のために気軽に利用できる場を提供し、高齢者の心身の健康の増進を図ることを目的とする施設で、利用料は無料である。
主な施設として、大広間(45畳)、和室(12畳、8畳)と男女の浴室があり、大広間などでは、高齢者いきいき活動が行われ、浴室も毎日60名近くの方が利用している。浴室の利用時間は10時から15時30分で、地元の公衆浴場の利用時間とは重ならないように配慮されている。
2 吉島老人いこいの家の建て替え
旧中工場の老朽化に伴う新中工場(平成16年稼働)ヘの建て替えに当たり、地元の学区社協と確認書を締結して、吉島老人いこいの家の建て替えを行うことになった。建て替えの話が進捗しない中、広島市から吉島屋内プールと合築することで早く建設ができるという説明を受け、地元は吉島老人いこいの家と吉島屋内プールの合築に合意した。平成27年には、地元の学区社協より広島市に対して、大広間などの集会施設や浴室を設置するなどの要望書を提出した。
しかし、広島市は浴室の設置については、公衆浴場組合とたった2回協議しただけで、その理解が得られないと判断し、地元学区社協に設置は無理であると説明した。地元学区社協は広島市と何度も交渉したが、広島市からの「設置はできない」旨の説明は覆らなかった。その他にも予算の関係上という理由を付けて、要望書の内容が削られた。地元学区社協はやむを得ず、浴室の設置など各種の要望を断念して新吉島屋内プールの現在の案を承認した。
3 吉島老人いこいの家の機能存続を
今回の吉島老人いこいの家と吉島屋内プールの集約化による新吉島屋内プールの施設には、現在、吉島老人いこいの家を利用する方への対応策が決定的に欠け、新中工場ヘの建て替えに対する地元対策がなし崩し的に減らされている。
今後、高齢者の人数はますます増加するにもかかわらず、高齢者へのサービスを減少するようなことがあってよいのであろうか。
新吉島屋内プールでも集会施設の無料利用や、公衆浴場組合に配慮した形での無料の浴室を存続すべきである。
しかし、広島市は、こうした対応を検討せず、吉島老人いこいの家を令和4年度で閉鎖するとの方針を掲げている。これまでの、広島市と地元の協議の状況から、利用者への対処がもっと必要である。現在の段階で、吉島老人いこいの家を閉鎖することもやめるべきである。
広島市は「集約化」という言葉を隠れみのにした、高齢者へのサービス減少をしないでいただきたい。
よって、要旨のとおり議長へ陳情するものである。