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請願第13号
佐伯区八幡東四丁目(高井地区)の山林部における土砂堆積事業計画の中止について
(要旨)
要旨
佐伯区八幡東四丁目(高井地区)の山林部に業者が土砂堆積事業を計画している。狭い住民生活道路を進入路として使用し、4万5,800平方メートルを林地開発し、切土盛土の後、更に40万立方メートルの土砂堆積を長期にわたり実施する事業計画で、次の理由により中止を切望する。
ついては、森林法に基づく林地開発を許可しないよう請願する。
理由
1 土砂災害誘発防止のため
この区域は土砂災害特別警戒区域に指定されており、森林伐採し切土盛土して40万立方メートルの土砂を堆積することは、土砂災害を誘発させる可能性が極めて高く、安心して生活できなくなる。
2 自然環境保全のため
ここは市街地にはない緑豊かな山林で、澄んだ空気、多くの動植物が生息している区域である。下流農地の水源かん養林であり、古代の古墳群が点在し、伝統神楽と共に地域住民の心のよりどころとなっている。その山林樹木を伐採し、切土盛土する開発行為は自然環境破壊であり、後世に取り返しのつかない行為と言える。
3 水質・水量保全のため
搬入される土砂に有害物質が含まれていない保証は、何もない。下流には農地や井戸もある。5年後、10年後に被害が判明しても取り返しがつかない。一方、森林伐採による保水能力低下は、下流の水田等への水確保を困難にする。
4 生活環境保全のため(特に児童・生徒の通学路安全確保のため)
業者は、美鈴が丘団地からの当初進入計画を、猛反対により断念した。今回計画の進入路は、高井新団地69戸と隣接住民の唯一の生活道路である。そこへの大型ダンプカーの乗り入れは、朝夕の渋滞・振動・騒音・粉じんなど生活環境を著しく破壊するものである。特にこの道は、片側歩道しかない通学路で、中央線も信号機もなく、約100名の児童・生徒は必ず横断しなければならず、1日最大200台の大型ダンプカーが長期にわたり進入することは、児童・生徒の命に関わる重大な問題となる。