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ページ番号:0000010994更新日:2019年10月21日更新印刷ページ表示

陳情第14号

受動喫煙防止対策について

(要旨)

要旨
 広島市において受動喫煙防止条例を制定していただくよう陳情する。具体的には、公共の施設での屋内禁煙・敷地内禁煙、子供のいる場所(家の中、車内など)での禁煙を義務化していただきたい。国の受動喫煙防止法は骨抜きであり、効果に全く期待できないため、自治体で対策を取る必要があると考える。

理由
 受動喫煙の害と、WHOによる指摘、国や地方自治体の取るべき対応を以下に述べる。

<受動喫煙について>

 世界で毎年60万人が受動喫煙により亡くなっている。また日本では受動喫煙が原因で発症する肺がんと心筋梗塞だけでも毎年約6,800人が死亡している。
 受動喫煙の煙には70種類以上の発がん性物質を始め、数多くの有害物質を含んでいる。がんの発症リスク以外にも様々な健康被害があり、以下に一例を挙げる。

  (1) 成人…虚血性心疾患、脳卒中、肺がんなどのがん、認知機能の低下
  (2) 乳幼児…SIDS(乳幼児突然死症候群)、ぜんそく、中耳炎、知能の低下
  (3) 妊婦…胎児の発達の遅れ、流産、早産、常位胎盤早期剥離、子のアトピー性皮膚炎、子のADHD

 特に子供に関しては環境を選ぶことが困難であるため、子供の命や健康を守るためにも、受動喫煙は虐待であるという強い認識が必要である。

<先進国での受動喫煙対策>

 WHOによると、2014年時点で、世界49か国が、屋内の公共の場所が全面禁煙となっている。一方日本は、法律で喫煙を禁じている屋内の公共の場がなく、受動喫煙政策の普及状況を示したWHOの評価基準で、4段階中で最低ランクに位置付けられており、日本の現状は、「時代遅れだ」と指摘されている。
 このように、日本は先進国(欧米のみならずアジアも含め)の中でも著しく受動喫煙対策が遅れている。先進国では公共の場所(公共交通機関・行政機関・飲食店・学校・病院など)では禁煙となっており、オーストラリアなどの国においては、子供のいる車内で喫煙すると逮捕されるほどである。

<飲食店の受動喫煙対策と売上げに関して>

 飲食店等を禁煙することにより、売上げが減少すると危惧する声があるが、世界的に見ると、それはエビデンスのない非論理的な意見である。
 実際のデータで見ると、既に法や条例を施行した国や地域では、必ずしも減収一辺倒ではないということが分かり、以下にその一例を挙げる。
(1) 2003年に導入した米ニューヨーク州
 同州の調査によると、バーからの売上税収は1億6,000万ドル前後で推移していたが、法施行後もほぼ同じ水準が続いた。
(2) 2004年に店内禁煙の法律を施行したノルウェー
 レストランの売上高が2005年、2003年よりも2.5%増えたとの調査を同国の研究者がまとめている。屋外が寒く喫煙に向かないという厳しい環境でも、店内禁煙による店舗への悪影響はなかったという。
(3) 2004年に屋内禁煙法を導入したアイルランド
 都市部の大型のバーで売上げが減った一方、地方のバーで売上げが増えたとし、全体では影響は限定的だとしている。
 また、世界保健機関(WHO)の2009年の「がん予防ハンドブック」によると、喫煙規制の導入による影響を調査した86本の公式論文のうち、「サービス業への経済的な負のインパクトはなかった」のは4分の3の65本。導入前後の複数年間の動向を調査するなど、「適切な統計手法」を使った論文49本に限れば、47本で影響がないという。
 そもそも、現在の日本の喫煙者は18%であり、8割以上は非喫煙者ということになる。飲食店を禁煙にすることにより、たばこの煙が苦手な人・ぜんそくなどの疾患を持つ人・子供に受動喫煙をさせたくないファミリー層の集客を見込めるのではないかと考えられ、既に実際に一部の飲食店では完全禁煙を実施している。

<喫煙と受動喫煙の問題>

 以上のように受動喫煙の害と取るべき対策について述べたが、喫煙と受動喫煙の問題は分けて考える必要がある。

  • 喫煙は個人の自由なので法律で禁止する必要はない。
  • 受動喫煙は他者を害するので、法律の規制対象にするべきである。

 喫煙は憲法第13条で保障された幸福追求権に当たると考えられるので、公共の福祉に反しない限り自由である。しかしながら、不特定多数の集まる場であると公共の福祉に反する可能性が極めて高く、憲法第25条に示された「健康で文化的な最低限度の生活を営む権利」にも反していると考えられる。

<分煙で効果は期待できないか>

 分煙は効果がないとWHOが指摘している。喫煙室への出入りの際に煙が漏れてしまうことは避けられず、また飲食店であれば従業員が喫煙室へ出入りすることで受動喫煙をさせられてしまう。
 つまり、禁煙しか有効な対策はないのである。

<まとめ>

 本来なら国が、本当に効果のある受動喫煙防止法案を作るべきであるが、周知のとおり、法案は一部議員により骨抜きにされてしまい、規制は非常に緩いものとなってしまったため、国全体での対策が全く期待できない。
 広島は今、がん検診の受診率が低いことから啓発活動を進めている。健診での早期発見はもちろん重要であるが、それ以前のがん予防の観点から、さらには全体の8割以上の非喫煙者が安心して暮らすためにも、地方自治体が条例を制定し、本気で市民・県民の健康を考えているところを見せていただきたい。

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