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ページ番号:0000017016更新日:2019年10月21日更新印刷ページ表示

平成26年第3回教育委員会議(3月定例会)会議録

平成26年第3回広島市教育委員会議会議録

 平成26年3月10日(月曜日)、平成26年第3回教育委員会議(定例会)を教育委員室において開催した。

1 開会及び閉会に関する事項

  • 開会 午後2時
  • 閉会 午後3時50分

2 出席委員

  • 委員(委員長) 井内 康輝
  • 委員 溝部 ちづ子
  • 委員 藤本 圭子
  • 委員 栗栖 長典
  • 委員 鈴木 由美子
  • 委員(教育長) 尾形 完治

3 事務局等の出席者

  • 教育次長 川添 泰宏
  • 青少年育成部長 児玉 尚志
  • 学校教育部長 隅田 一成
  • 指導担当部長 湧田 耕辰
  • 教育センター所長 生田 一正
  • 総務課長 橋場 忠陽
  • 育成課長 松田 裕子
  • 教職員課長 梶田 英之
  • 教職員課服務・健康管理担当課長 野間 泰臣
  • 指導第一課長 市川 昭彦

4 傍聴者等

 4名

5 議事日程

  • 議題1 広島市青少年問題協議会条例の改正について(報告)
  • 議題2 平成25年度「広島市児童生徒の体力・運動能力調査」結果について(報告)
  • 議題3 教職員の人事について(代決報告、議案)【非公開】

6 議事の大要

井内委員長

 ただ今から、教育委員会議定例会を開催します。
 本日は、傍聴の方もお見えになっておられますが、お手元にお渡ししております注意事項をよくお読みいただき、静粛に傍聴していただきますようお願いします。
 本日の議事録署名者は、溝部委員と藤本委員にお願いします。
 それでは、議事に移ります。
 本日の議題は、お手元の議事日程のとおりですが、本日審議予定の議題3につきましては、広島市教育委員会会議規則第7条の規定に該当することから、審議を非公開としたいと思いますが、御異議ありませんか。
 (異議なし)
 それでは異議なしと認め、議題3については、非公開と決定しました。
 それでは、議題に入ります。
 議題1「広島市青少年問題協議会条例の改正について」を議題といたします。
 本件は報告案件でございます。内容につきまして、育成課長から報告を受けます。

育成課長

 「広島市青少年問題協議会条例の改正について」を報告します。
 まず、この条例の改正の理由ですが、地方青少年問題協議会法の改正に伴い、青少年問題協議会の会長の委嘱の基準を定める等所要の改正をしようとするものでございます。
 右側のページに参考がございます。
 元の法の改正の背景ですが、地域主権改革に伴い、国の義務付け・枠付け等を見直す検討が進められる中で、地方から、地方青少年問題協議会の組織に係る要件の撤廃を求める提案がなされておりました。これを受けまして、地方青少年問題協議会法の一部改正を含む「地域の自主性及び自立性を高めるための改革の推進を図るための関係法律の整備に関する法律」(第3次一括法)が平成25年6月14日に公布され、地方青少年問題協議会の会長及び委員の要件を定める規定が廃止されることとなりました。平成26年4月1日施行の予定です。
 この下の括弧の中に、地方からの提案内容が詳しく書かれていますので、後程御覧いただければと思います。
 2ページに戻っていただきまして、1の「改正の理由」のところに、「改正前」と「改正後」を表にしています。
 「改正前」の第3条第3号が削除されまして、会長要件、委員要件等が自由に定められるようになりました。
 2の「改正内容」にまいります。
 協議会の会長は、関係団体に属する者及び学識経験者のうちから市長が委嘱することとしました。協議会の委員につきましては、協議会の委員を委嘱する基準を、次のように改めるということで、現行の「ア 市議会議員、イ 関係行政機関の職員、ウ 学識経験者」を、改正後は「ア 関係団体に属する者、イ 関係行政機関の職員、ウ 学識経験者 エ その他市長が必要と認める者」と改め、会長を除いた委員の定数を35人以内から19人以内に改めるとともに、その他所要の改正を行いました。
 3の「施行期日」ですが、ただ今議会上程中で、議決となりましたら、4月1日施行予定でございます。
 根拠法令は「地方青少年問題協議会法」で、参考として4ページと5ページに条例案の新旧対照表を、6ページに現行の「地方青少年問題協議会法」を添付しています。この第3条2項の下線部が、法改正により削除されるものです。
 以上、報告を終わります。

井内委員長

 ただ今の報告について、御質問等はございませんか。

鈴木委員

 元の法律が変わったということで改正するということだと思いますが、参考のために、35人以内を19人以内にされたことの根拠について教えてください。

育成課長

 今までは35人ということで大変たくさんの方に委員になっていただいていましたが、円滑かつ実効性の高い協議会の運営を図るために、委員全員の発言機会を確保したり、活発な議論を行う必要があることから、委員数を必要最小限にとどめるということで、会長を含めて20人ということにさせていただきました。

鈴木委員

 活発な議論が行われるようするためということですね。

井内委員長

 次に、議題2「平成25年度『広島市児童生徒の体力・運動能力調査』結果について」を議題といたします。
 本件も報告案件です。内容につきまして、指導第一課長から報告を受けます。

指導第一課長

 「平成25年度『広島市児童生徒の体力・運動能力調査』結果について」御報告します。
 7ページを御覧ください。
 この度の報告は、二つの調査結果について報告することとしています。
 まず一点目は、7ページにあります「広島市児童生徒の体力・運動能力調査」の概要についてです。
 「調査目的」につきましては、広島市立小・中・高等学校の児童生徒の体力の現状を明らかにし、その調査結果の分析をもとに体育・健康に関する指導の充実に努め、児童生徒の健康の増進と体力の向上を図ることを目的としています。
 (2)の「調査校数等」についてですが、広島市立小・中・高等学校、特別支援学校児童生徒を対象としています。調査校数につきましては、表の右側にありますように215校、調査人数は10万1,099人となっています。
 なお、特別支援学校につきましては、本データの集計の中に入れていません。したがって、特別支援学校については、自校の体力向上のためにこの調査を行っています。
 (3)の「調査実施期間」は平成25年4月から7月の間としておりまして、(4)の調査項目につきましては、その下に記載しているとおり、6歳から11歳、12歳から17歳のそれぞれに分けまして、8種目から9種目の体力テストを行っております。
 続いて8ページを御覧ください。
 (5)の「種目別結果」についてです。
 この表につきましては、下の方に注釈も出ていますが、平成25年度広島市平均値が平成21年度広島市平均値と比べて、同じか上回っている種目を二重丸(◎)で示しています。
 一番下の四角囲みの中で書いていますが、小・中学校全体をこの表から見てみますと、平成25年度本市平均値は、平成21年度本市平均値と比べて、全150種目のうち109種目(74.7%)が同じか上回っています。続いて、小学校につきましては、平成25年度本市平均値は、平成21年度本市平均値と比べて、全96種目のうち71種目(73.9%)が、同じか上回っています。最後に、中学校については、平成25年度本市平均値は、平成21年度本市平均値と比べて、全54種目のうち41種目(83.3%)が、同じか上回っているという結果が出ています。
 続いて9ページを御覧ください。
 次は二点目の「『全国体力・運動能力、運動習慣等調査』の概要」についてです。
 この結果データは、左の表の網掛けをしております小学校5年生、中学校2年生のデータを国に提出し、それを取りまとめたものです。
 まず、(1)の「調査目的」についてですが、三つございます。
 一点目は、アにありますように、国が全国的な子どもの体力の状況を把握・分析することにより、子どもの体力の向上に係る施策の成果と課題を検証し、その改善を図るということです。
 二点目は、各教育委員会、各国公私立学校が全国的な状況との関係において自らの子どもの体力の向上に係る施策の成果と課題を把握し、その改善を図り、こうした取組を通じて、子どもの体力の向上に関する継続的な検証改善サイクルを確立することです。
 最後に、各国公私立学校が各児童生徒の体力等を把握し、学校における体育・健康に関する指導などの改善に役立てることです。
 (2)の「調査校数等」についてですが、市立小・中学校児童生徒、小学校の第5学年及び中学校の第2学年で実施していまして、調査校数は合計204校で、人数は1万9,520人となっています。
 なお、小学校については、142校中2校に第5学年児童がいなかったため、140校となっています。
 (3)の「調査実施期間」については、平成25年4月から7月でございます。
 (4)の「調査内容」ですが、この度の調査では、「ア 体力・運動能力調査」、「イ 児童生徒に対する質問紙調査」、「ウ 学校に対する質問紙調査」、そして「エ 教育委員会に対する質問紙調査」が行われました。質問紙については、今回新たに実施されたものです。
 本日は、時間の関係上、下線を引いております「ア」と「イ」の二つにつきまして、その概要を御説明いたします。全体のデータ結果につきましては、3月末に作成し、4月に入りまして、各委員の皆様にはお配りいたしますので、その際に、詳細等について御覧いただければと思います。
 それでは資料の10ページを御覧ください。
 10ページは小学校第5学年男子と女子の体力について整理しています。
 この種目ごとのデータの見方ですが、黒で示した部分が平成25年度広島市の平均値です。そして、この平均値の右側に21年度本市の平均値、その右側に全国の25年度の平均値、そして最後に21年度の全国の平均値の順に並んでおり、種目ごとにそれぞれを比較し、その傾向を見ています。
 なお、21年度と25年度をなぜ比較しているのかということですが、22、23、24年の3年間は抽出調査であり、本年度からまた悉皆になりましたので、この度は21と25の比較ということで整理しています。
 まず、左側のア「小学校第5学年男子の体力」結果について御説明いたします。
 まず、平成25年度広島市平均値は、平成21年度広島市平均値と比べて、「握力」、「50m走」、「立ち幅跳び」、「ソフトボール投げ」において下回っていますが、その他の4種目については上回っているという結果が出ています。したがって、上回っている種目は、半分の50%です。
 同じく、平成25年度の全国平均値と比較すると、「握力」、「長座体前屈」において下回っていますが、その他の6種目において上回っているという結果が出ています。上回っている種目については75%ということになります。
 最後に、平成25年度広島市平均値と平成21年度全国平均値と比べて、「握力」、「立ち幅跳び」、「ソフトボール投げ」において下回っていますが、その他の5種目において上回っています。上回っている種目は62.5%ということになります。
 同じように、その右側のイ「小学校第5学年女子の体力」結果についてです。
 平成25年度広島市平均値は、平成21年度広島市平均値と比べて、「握力」、「ソフトボール投げ」において下回っていますが、その他の6種目において上回っているという結果が出ています。75%が上回っています。
 それから、平成25年度広島市平均値と平成25年度全国平均値とを比べると、「握力」、「20mシャトルラン」において下回っていますが、その他の6種目において上回っています。 75%が上回っています。
 最後に、平成21年度全国平均値と比べると、「握力」において下回っていますが、その他の7種目において上回っています。87.5%が上回っています。
 続きまして、資料の11ページ、中学校でございます。
 小学校5年生と同様に見ていきますと、まず、2年生男子の平成25年度広島市平均値は、平成21年度広島市平均値と比べて、「握力」において下回っていますが、その他の8種目、88.9%において上回っているという結果が出ています。
 次に、平成25年度全国平均値と比べてみると、「20mシャトルラン」において下回っていますが、その他の8種目、88.9%において上回っているという結果が出ています。
 最後に、平成21年度全国平均値と比べてみると、「握力」、「20mシャトルラン」において下回っていますが、その他の7種目、77.8%において上回っているという結果が出ています。
 その右側の中学校第2学年女子についてですが、平成25年度広島市平均値は、平成21年度広島市平均値と比べて、すべての種目、100%において上回っているという結果が出ています。
 続いて、平成25年度全国平均値と比べてみると、「握力」、「持久走」、「20mシャトルラン」において下回っていますが、その他の6種目、66.7%において上回っているという結果が出ています。
 最後に、平成21年度全国平均値と比較してみますと、「握力」、「持久走」、「20mシャトルラン」において下回っていますが、その他の6種目、66.7%において上回っているという結果が出ています。
 今私が申し上げた内容につきましては、次の12ページにその内容を記載しております。
 今回、小学校第5学年の男子が上回っている種目数がやや低くなっていると思われます。その他の小学校第5学年の女子、中学校第2学年の男子、女子につきましては、7割から8割が上回っているという結果が出ています。
 続きまして13ページを御覧ください。
 これは、先程申し上げました「児童生徒に対する質問紙調査の結果」で、本年度に初めて行われました。
 この調査項目は、小・中学校ともに40項目からなっておりますが、ここでは特徴的なものだけを取り上げています。
 まず、アの「1週間の総運動時間の分布」ということで、体育と保健体育の授業を除くということを前提に聞いています。
 その結果、特に女子においては、「1週間の総運動時間」が60分未満というのは、小学校第5学年は18.0%、中学校第2学年は31.1%という結果が出ています。なお、男子については、小学校第5学年で7.1%、中学校第2学年で11.0%ということで、女子よりは運動している割合は高くなっています。この小学校第5学年と中学校第2学年の女子に、もっと運動やスポーツをするようにするにはどういう条件があったらいいですかということを聞きましたら、双方ともに、「好きな・できそうな種目であれば」やりたい、「友達と一緒にできたら」やりたい、「自分のペースで運動ができたら」やりたいということが、上位三項目として挙げられています。
 続いて、体育・保健体育の授業に関して、ウ、エ、オにおいて聞いていますが、まず、ウの「体育・保健体育の授業は楽しい」ですかという質問に対して、小学校では、「そう思う」、「ややそう思う」の割合は、全国と本市を比べてもほぼ同じような結果が出ています。しかしながら、中学校をみると、全国に比べて高いという結果が出ています。
 このような肯定的な意見を述べながら、その中のエですが、「体育・保健体育の授業において友達に認めてもらえ」ていますかという問に対して、この表のような結果が出ています。この表は、例えば小学校第5学年であれば、「小学校1・2年生時を想起してどうですか」という問と今現在を比較しているものです。小学校第5学年の男子をみていただくと、低学年の時には36.9%と31.0%が認めてもらえていた、認めてもらえる場面が設定されていたが、小学校第5学年になると、その割合が減ってきている。それが中学生になると、その認めてもらえる場面が小学校時代と比べてまた減っているという結果が出ています。
 同じように「体育の授業において先生にほめてもらえ」ていますかという問に対して、特に小学校第5学年で顕著でしたが、低学年に比べて高学年にいけば、認めてもらえる場面が少なくなっているという結果が出ています。
 その他にも、授業についての問に対して、先生方が日々の授業に活かしていくべき視点が盛り込まれていますので、今後、授業改善の中に活かしていきたいと考えています。
 最後に、14ページを御覧ください。
 3の「調査結果の考察」についてですが、先程御説明しました本市の全体のデータと文部科学省に送った小学校第5学年と中学校第2学年のデータの結果を総合的に見ますと次のことが考えられます。
 まず、広島市の児童生徒の体力の状況は、全体的に改善の傾向が見られています。その要因としては、児童生徒の運動への意欲を高めるための「体力アップハンドブック」の配布や「体力アップ認定証」、「体力優秀賞」の交付、それに加えて、先生方の指導法に関する実技研修会や講演会をここ数年実施してきたこと、さらに、各学校において、「体力つくり推進計画」を作成し、取り組んでもらっているということが、こういう改善傾向が見られる背景にあるのではないかと考えられます。
 一方、一部の種目では、改善が図られていない状況があり、特に、小学校では「ソフトボール投げ」、中学校では「持久走」が課題となっており、今後、改善に向けた取組を重点的に推進する必要性があると考えています。
 こういった考察を受けまして、4の「今後の対応」です。
 各学校における組織的・計画的な実践をより一層推進するための取組として、各小・中学校において、自校の新体力テストの結果分析をもとに、何を重点的に取り組むのかという課題を明らかにし、先程申し上げた「体力つくり推進計画書」を作成し、これに基づいて、学校全体で体力向上に向けた取組が実施されるようにします。
 二段落目ですが、教員の指導力向上を図るための取組として、平成21年度に策定・配付した「運動プログラム」の各学校における一層の活用を図るため、運動プログラム活用事例集及び事例集に掲載している運動の動画を収録したDVDを全小・中学校に配布します。これは間もなく完成します。また、体力向上推進校を指定し、調査で明らかになった課題を踏まえた授業改善を行い、その成果を研修会等を通じて、他の小・中学校へ普及・啓発するとともに、教員を対象にした実技研修会を引き続き実施したいと考えています。
 以上、今回の体力・運動能力調査結果の概要と対応策について報告させていただきました。

井内委員長

 ただ今の報告について、御質問等はございませんか。

溝部委員

 はじめに二点ほど質問をします。
 一点目ですが、この結果をどのように保護者に知らせていますかということをお聞きします。
 二点目ですが、13ページの質問紙にもありますが、アの「1週間の総運動時間の分布」のところで、この時間のカウントが大変難しいのではないかと感じており、指導者の方は、体育の時間とあと何を入れてこの時間数を捻出したのかということをお聞きします。どれを運動時間としたのかということです。

指導第一課長

 まず一点目の結果の扱いですが、各学校におきましては、学校だより、個人懇談の場面を通じながら、子どもの体力の状況をお知らせしています。一番大事なのは、その結果を踏まえて今の推進計画で、各学校はどういう取組をするのかということを定めて、その説明責任を果たすことだと考えています。
 二点目につきましては、質問紙調査の中に、「普段の1週間について聞きます」、「学校、学校外で一日の運動やスポーツをしている時間を合計するとおよそどれくらいしていますか。学校の体育の授業を除きます。」としています。この質問紙の中では、「体育の授業を除く。」という設定をしていますので、学校の休憩時間とか、家に帰ってから通っているそれぞれのスポーツクラブなど、それ以外のところで想定しながら、今回、答えていると思います。

溝部委員

 子どもたちはおのおので想定したんだと思いますが、教育委員会としては、体育の時間以外に今の子どもたちが総運動時間に入れる要素についてはどのようなものを想定していますか。

指導第一課長

 そこまでは教育委員会としては想定していません。

溝部委員

 これは体力・運動能力の結果ですが、今の子どもたちの生活の状況を考えた時に、力いっぱい動き回るのが大変難しい社会状況にあると感じています。運動能力・体力テストはもちろん有効で必要だと思いますが、運動量とか運動時間というものを子どもたち自身が認識して、それをどれだけ増やすことができるかということを私達教育関係者は考えることが必要ではないかと思っています。

井内委員長

 何か目標値のようなものを持っているのですか。すなわち、何時間というデータが出てきますが、これが本当に少ないのか、子どもたちの生活の中で適切な時間なのかどうかわからないので、「このくらい学校外で運動することを勧める。」とかいう目標値を具体的に考えていますか。

指導第一課長

 これまでは体力について何種目上回るようにするとかについての成果指標というのは立てていましたが、このたび初めて総運動時間というものが出てきまして、我々もその辺りの設定というのは考えていませんでした。
 今回この新たな結果を踏まえて、今後どういう成果指標を立てながら進めていくかは一つの課題と考えています。
 先般、体力づくり講演会を行いました。これは幼・小・中の先生方を対象にしたもので、その講師の広島大学の岩田准教授の話の中で、中学校3年生の30%を超えた辺りの子が「1週間の総運動時間」が60分を超えていないということに大変な衝撃を受けたと言われていました。例えばヒップホップダンスを授業でも取り入れ出したのですが、そういう学校での取組が家に帰って友達同士と公園とかで体を動かすようになるなど、子どもの興味・関心がどこにあって、それをどのように捕まえて体育の授業を軸に展開していくかを今後研究していかなければいけないということを言っておられました。
 そういう意味で我々も学識経験者と連携しながら、その辺りの成果指標も含めて今後検討していかなければならないと考えています。

溝部委員

 子どもたちの成長期に必要な運動時間とか運動量のようなものは、学識経験者などの専門的な方に伺えば、一定のデータがあるのではないかと思います。
 中学校はクラブ活動という形でスポーツをしていますが、これもスポーツクラブに入るのは任意ですから全員がスポーツクラブに入っていません。また、体育の時間も1週間に3時間ですが、3時間の体育の時間だけで体力が付くとは思えませんので、そこをどうするか、学校は精一杯取り組んでいると思いますので、その辺りをどう考えていけば今後の体力の向上に繋がるかということを考えていく必要があると思います。

鈴木委員

 先程の岩田先生の話で思ったのですが、体育の考え方が変わってきていると思います。私たちの頃であれば、物がないところで野球をするとかソフトボールをするとかして体力を付けていましたが、今はヒップホップダンスをするなど、遊び方も変わってきていまして、それも運動なんだということが分かれば、この時間数も変わってくるのではないかと思います。
 私が思いましたのは、女子が小5から減っているというのは、服装とかが関係しているのではないかと思います。おしゃれをしていたい、運動をすると汗をかくからいやだなどです。それこそが健康的なんだということを子どもたちが知るということは大事だと思います。
 意見ですが、近々オリンピックも開かれることですので、例えばオリンピック選手やそれを目指して運動したりしている方に来ていただいて、運動するということ、汗をかくということはとても素敵なことなんだというようなイメージを持っていただけるようなお話を子どもたちにしていただいたり、ビデオレターを見ながらでもいいと思いますが、広島は運動が大変盛んな所ですので、そういう方々にお手伝いいただければなと思いました。
 また、体操服は白色ですが、女子は体が変わっていって、なかなかそういうのが恥ずかしいという面もありますので、紺色にしてみるとか、そういう単純なことでやる気が出ると思いますので、そういうことも考えていただけたらなと、女性的な視点で思います。
 私は握力が下がっているのが少し気になりました。これはどのように改善する予定なのかということをお聞きしたいと思います。

指導第一課長

 昔は鉄棒にぶら下がったりしましたが、今頃は、日常的に物をつかむという機会が少なんですね。そういう日常的なところでどのように取り組んでいくかというのがあると思います。今回、全国の比較を見ますと、握力がとても低いんです。本市全体の平成21年と平成25年を見たら、総じて上昇傾向にはありますが、全国で見たら、そこは目に付きますので、我々も課題の一つとして受け止めています。今後授業のみならず、日常的な場面も想定しながら学校に働きかけていこうと思っています。

栗栖委員

 体力づくりというのは永続的に取り組む必要がある重要な項目だと思います。先程いろいろ御意見がありましたように、背景が変わってきていますよね。こういう問題は個々人の問題もありますので大変難しいと思いますが、今後継続的に取り組む必要があると思います。
 昨年の9月頃にあった「事務点検・評価報告書」の中で、今後の課題に対する対応ということで、例えば平成25年度は、子どもの体力向上支援事業は「地域を活用した学校丸ごと体力向上推進事業の実施」に取り組むということが記載されていますが、その取組と今回の14ページにある今後の対応に記載してあることとの関連はどのようになっていますか。

指導第一課長

 先程栗栖委員からありました「地域を活用した学校丸ごと体力向上推進事業」は、国が平成25年度から今のような名称に変えられまして、その前は「子どもの体力向上支援事業」という事業名で展開しておりました。しかしながら、平成25年度においては、推進委員会をしていたり学識経験者の集まる会議を設定したりするのに掛かる費用を国の委託事業により全額特財で実施しましたが、平成26年度からは今の広島市の行っているやり方では認めない、すなわち、国は広島市がやっているような内容ではなくて、地域とか学識経験者を巻き込んだ大きな組織を作って、その組織で地域人材を活用した体育の授業を展開するような事業をやってほしいということでした。本市では既に、Doスポーツ体育指導者招聘事業とか中学校運動部活動活性化支援事業を行っていますので、本市ではそういった地域人材を活用しながらの取組を行っていますので、国が求める方向性の事業を行う必要はないだろうということで、国の委託事業をやめて、単市財源で事業展開しようということで、今の国の冠を取りまして、単市財源で、これまでやっていた事業展開、推進校指定、事業改善の指定、講演会を実施する予算を確保しています。ただその中で唯一、今の学識経験者等からなる推進会議を、平成26年度は一旦閉じました。そして2年後にまた立ち上げて、体力向上の取組の評価をしていただく予定です。そのように本市が独自に判断して事業展開しましたので、今お配りした資料の書き振りと点検・評価で書いた書き振りが異なっています。

溝部委員

 子どもたちの運動量を増やす一つの方法ですが、今、どの学校も「家庭学習の手引き」とか「ハンドブック」を作っていて、宿題や家庭学習のことなど学力に関することが主ですが、あの中に運動能力を高めるための何かとかスポーツなどを入れておくと、家庭教育、家庭との連携の一環で、そういうものも身に付くのではないかと思います。
 同時に、ある国では、公園にスポーツをするための器具が設置されていたり、自転車ロードとかジョギングロードとか整備されていますように、教育委員会だけではうまくいきませんが、そういうこととも連動しないと子どもたちの運動能力を一足飛びに伸ばすのは難しいと思います。そのようなことも御検討ください。

尾形委員(教育長)

 今御指摘いただいたように、運動量、時間、運動の楽しさの三つは重要な要素だと思います。運動の楽しさという面では、本日の成果の中にも挙げていますが、「体力ハンドブック」があります。一人一人が持っていて、それによってどういうものが自分に不足しているのか、どこまで自分の目標を上げようかということを学年ごとに自分で取り組む、チャレンジする、それで達成した子には認定証をあげるという形で、褒めるとか賞賛するという形で運動の楽しさを味わうというように、徐々に取組の成果が上がってきていると思います。問題は、運動量と時間の問題ですが、授業の時間の運動量は最大限確保しています。問題は家に帰ってからと日頃の取組です。これは一つには幼児期の子どもの遊びの問題で、今、国が言っていますが、歩く歩数がとても減っています。3分の2くらいに減っていると聞いています。それだけでも基礎的な体力が付いてきていないといえます。鬼ごっことか、かくれんぼとかをやることにより、運動の一番の基になる力が培われます。今、国の方で、幼児期の幼稚園のところで、週に何時間かは鬼ごっこを取り入れるとかの基準を示しています。ということで、各幼稚園も体力づくり、健康という面で取組を進めています。そのいったことが小学校でも成果として出てくれば、御指摘をいただいた運動量、日頃の生活の中での運動量を確保していくということに今後取り組んでいけるようになるのではないかと思います。

指導第一課長

 ただ今の教育長に加えさせていただきまして、平成27年度に体育の全国大会があります。幼稚園、小学校、中学校、高校、特別支援学校全部が一体となって、この全国大会に向けて取組を研究し、準備をしていますので、そういうものを契機としながら、学校における体力向上に向けた取組を推進していきたいと思います。

井内委員長

 最後に、調査目的のところが、各学校の比較という格好になっていますが、本当はそういう問題ではなくて、子どもたち全体の持っているべき体力はどれくらいで、それを前提とすれば、学校の中の体力は、こういうものをこのくらい、家庭や地域ではこれくらいという目安があってもいいのではないかと思います。そういうものがあれば、お父さんお母さんも、少しは見直してくれるのではないかなと思います。最後には、大人と同じように万歩計でも持たそうという話になってきますので、そういうことにならないように日頃の生活の中で、自然に進めていければいいのではないかと思います。
 次の議題3は、先程お諮りしたとおり、非公開となりましたので、傍聴人、報道関係、及び関係者以外の方は、退席していただきますようお願いします。

 (傍聴人等退席)

 (非公開部分省略)

井内委員長

 以上で予定の議題は全て終了いたしました。
 本日の教育委員会議を終了いたします。
 次回の教育委員会議は、3月26日(木曜日)午後1時30分からです。

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