社会福祉協議会(社協)は地域の社会福祉を推進するために、設置されている民間の組織です。南区には法人組織である区社協と、住民組織である16の地区社協が設置されています。区社協、地区社協はさまざまな活動を行っており、今回は区社協が支援し、各地区社協が取り組んでいる地域福祉事業を中心に紹介します。
◆問い合わせ先:区社会福祉協議会(電話251-0525、ファクス256-0990)
社協では、高齢者や障害のある人が住み慣れた地域で安心して暮らせることを目指し、新・福祉のまちづくり総合推進事業として、次の3つの事業に取り組んでいます。
小地域における見守り・支えあい活動
(近隣ミニ・ネットワークづくり)※以下「近ミニ」
日常生活の中で高齢者や障害のある人に対する、近隣の人たちを中心とした見守りや簡単な支援の活動です。普段から気にかけたり声掛けなどをしながら、気軽に相談してもらえる関係を作ります。
高齢者などの家を1軒1軒訪問。心配事がないかなどを聞きます

黄金山地区社協 利田昭雄さん
訪問の時はいつも、「何かお手伝いできることはありますか?」「お元気ですか?」と声をかけています。訪問することで、たくさんの人とつながりが作れます。活動している人が高齢化していっているので、ぜひ若い人にも参加してもらいたいですね。グループホームの人の話を聞くなど、ボランティアの研修も行っていますので。
地域住民同士による参加・支え合い活動
(地区ボランティアバンク)※以下「ボランティアバンク」
高齢者や障害のある人が一人ですることが難しい電球の交換やゴミ出し、庭木の剪定(せんてい)などちょっとした困りごとについて、地域の人たちで助け合う活動です。みんなで協力し合うことにより助け合いの心や支え合いのできる関係を育てます。
活動内容などを紹介したボランティア通信を戸別配布しています

大河地区社協 対尾伴子さん
「困りごとがあればお手伝いしてくれる所がある」ということを知って、「困ったら連絡すればいいんだ」という安心感を持って欲しいという思いでこの活動をしています。どんな希望内容でもできるだけ受けるようにしています。困りごとを解決して喜んでもらえるととてもうれしいですね。みんなで協力し合いながら活動していきたいと思います。
地域住民の交流の場づくり活動
(ふれあい・いきいきサロン)※以下「サロン」
公民館や集会所など歩いて行ける範囲で、高齢者や障害のある人などの集いを開催しています。集いでは、健康や防犯についての講習会や手芸など、さまざまな催しをしています。集いを開くことにより地域の人間関係を深め、孤立化を防ぎます。
地域での仲間作りを目的とした健康体操。一緒に汗を流すことで近所の人との会話もはずみます

宇品地区社協 太田厚子さん
サロンを始めたきっかけは、昼間に家で一人でいることが嫌いな地域を歩き回っているおばあさんを見たとき、みんなが気軽に集まって楽しく触れ合える場所を作りたいと思ったことでした。「ここに来るのが楽しい」と言ってくださるのはとてもうれしいです。来る人は随分増えましたが、それでもまだ地域のお年寄のごく一部なので誘い合ってもっと多くの人に来てほしいですね。
小地域における見守り・支えあい活動
(近隣ミニ・ネットワークづくり)※以下「近ミニ」
困っている人も支えたい人もぜひご連絡を
区社協では他にも、福祉ボランティア活動の支援や、判断能力が十分でない人をサポートする「かけはし(日常生活自立支援事業)」の実施、福祉体験のための器具の貸し出しなど、多岐にわたる事業を行っています。困りごとを抱えた人や、退職した人などで地域活動の場を探している人は、区社協までご連絡を。