○広島城三の丸歴史館条例
令和4年3月18日
条例第8号
(目的及び設置)
第1条 近世の広島の歴史及び文化並びに広島城の歴史に関する資料を収集し、保管し、及び展示して市民の利用に供し、その教養、調査研究等に資するため、広島城三の丸歴史館(以下「歴史館」という。)を設置する。
(位置)
第2条 歴史館は、広島市中区基町21番7―1号に置く。
(事業)
第3条 歴史館は、第1条の目的を達成するため、次に掲げる事業を行う。
(1) 近世の広島の歴史及び文化並びに広島城の歴史に関する実物、文献、写真等の資料(以下「資料」という。)の収集、保管、展示及び供用
(2) 資料の観覧及び利用に関する必要な説明及び助言
(3) 資料に関する調査研究
(4) 資料に関する解説書等の作成及び頒布
(5) その他市長が必要と認める事業
(使用の許可)
第4条 歴史館の多目的室(以下「多目的室」という。)を使用しようとする者は、あらかじめ市長の許可を受けなければならない。許可を受けた事項を変更しようとするときも、同様とする。
2 市長は、前項の許可をする場合において、歴史館の管理運営上必要があると認めるときは、その使用について条件を付することができる。
(1) 秩序又は風俗を乱すおそれがあるとき。
(2) 多目的室を毀損するおそれがあるとき。
(3) 会合の性質が騒じょうを起こすおそれがあるとき。
(4) 故意に使用目的を偽っていると認められるとき。
(5) その他管理運営上支障があるとき。
2 多目的室は、引き続き3日を超えてはその使用を許可しない。ただし、市長において特別の理由があると認めるときは、この限りでない。
(入館の制限)
第6条 次の各号のいずれかに該当する者に対しては、入館を拒み、又は退館を命ずることができる。
(1) 伝染性の病気にかかっていると認められる者
(2) 建物若しくは資料その他の物品を毀損し、他人に危害を及ぼし、又は他人の迷惑になる物品又は動物の類を携帯する者
(3) 秩序又は風俗を乱すおそれがあると認められる者
(4) その他管理運営上支障があると認められる者
(目的外使用等の禁止)
第7条 第4条第1項の許可を受けた者(以下「使用者」という。)は、多目的室を許可を受けた目的以外に使用し、転貸し、又はその使用権を譲渡してはならない。
(1) 使用者がこの条例の規定又はこの条例に基づく規則若しくは命令に違反したとき。
(2) 使用者が使用条件に違反したとき。
(3) 第5条第1項各号に掲げる事態が発生したとき。
(原状回復義務)
第9条 使用者は、多目的室の使用を終了したとき、又はその使用許可を取り消されたときは、直ちにこれを原状に回復して返還しなければならない。
(資料の出品、寄託又は寄贈)
第10条 歴史館は、資料の出品、寄託又は寄贈を受けることができる。
2 天災その他避けることができない事情により、出品又は寄託を受けた資料が毀損し、又は滅失することがあっても、本市は、その賠償の責めを負わない。
(損害賠償義務)
第11条 歴史館の施設、設備、資料等を毀損し、又は滅失した者は、これを原状に回復し、又はその損害を賠償しなければならない。
(市の損害賠償責任)
第12条 本市は、第8条の規定による処分により、使用者が損害を受けることがあっても、その賠償の責めを負わない。
(指定管理者による管理)
第13条 歴史館の管理は、地方自治法(昭和22年法律第67号)第244条の2第3項に規定する指定管理者(以下「指定管理者」という。)に行わせることができる。
(指定管理者の指定の手続)
第14条 指定管理者の指定を受けようとするものは、規則で定めるところにより、申請書に事業計画書その他規則で定める書類を添えて、市長に提出しなければならない。
2 指定管理者の指定は、次に掲げる基準に適合するもの以外のものに対し行ってはならない。
(1) 市民の平等な歴史館の利用が確保されること。
(2) 事業計画書の内容が、歴史館の設置の目的を効果的に達成し、かつ、その管理に要する経費を縮減できるものであること。
(3) 事業計画書に沿った歴史館の管理を安定して行う能力を有していること。
3 市長は、指定管理者を指定したときは、その旨を告示するものとする。指定管理者の指定を取り消し、又は管理の業務の全部若しくは一部の停止を命じたときも、同様とする。
(指定管理者が行う管理の基準)
第15条 指定管理者は、歴史館の管理を行うに当たっては、この条例及びこの条例に基づく規則の規定に従わなければならない。
(指定管理者が行う業務の範囲)
第16条 指定管理者が行う業務の範囲は、次に掲げるとおりとする。
(1) 歴史館の事業(第3条第5号に掲げる事業に限る。)の実施に関すること。
(2) 歴史館の使用の許可に関すること。
(3) 歴史館への入館の制限に関すること。
(4) 歴史館の施設及び設備の維持管理に関すること。
(5) その他市長が定める業務
(利用料金等)
第17条 歴史館に展示している資料を観覧しようとする者又は使用者は、指定管理者に当該観覧又は使用に係る料金(以下「利用料金」という。)を支払わなければならない。
2 利用料金は、観覧又は使用の許可の際、支払わなければならない。ただし、指定管理者において特別の理由があると認めるときは、この限りでない。
3 利用料金の額は、別表に定める額の範囲内で指定管理者が市長の承認を受けて定める額とする。
4 利用料金は、指定管理者の収入として収受させるものとする。
5 指定管理者は、市長の承認を受けて定める基準により、利用料金を減免し、又は返還することができる。
6 指定管理者の指定を取り消し、又は管理の業務の全部若しくは一部(利用料金の収受を含む場合に限る。)の停止を命じた場合等で、市長が歴史館の管理を行うときに限り、新たに指定管理者を指定し、又は当該停止の期間が終了するまでの間、市長は、別表に定める額の範囲内において市長が定める額の使用料を徴収する。
(委任規定)
第18条 この条例の施行に関し必要な事項は、市長が定める。
附則
1 この条例は、公布の日から起算して5年1か月を超えない範囲内において規則で定める日から施行する。ただし、次項の規定は、公布の日から施行する。
(令和5年規則第1号で令和8年10月1日から施行)
2 使用許可の手続、指定管理者の指定に関し必要な行為その他必要な準備行為は、この条例の施行前においても行うことができる。
別表(第17条関係)
区分 | 単位 | 金額 | ||
円 | ||||
観覧料 | 個人で観覧する場合 | 小人 | 1回につき | 250 |
大人 | 510 | |||
30人以上の団体で観覧する場合 | 小人 | 1人1回につき | 200 | |
大人 | 410 | |||
多目的室使用料 | 入場料等を徴収しない場合 | 3時間まで | 5,650 | |
3時間を超える1時間までごとに | 1,880 | |||
入場料等を徴収する場合 | 3時間まで | 8,470 | ||
3時間を超える1時間までごとに | 2,820 |
備考
1 この表において、「小人」とは小学校、中学校、義務教育学校、高等学校、中等教育学校又は特別支援学校の小学部、中学部若しくは高等部に在学する者及びこれら以外の者で15歳に達する日の翌日から18歳に達する日以後の最初の3月31日までの間にあるものをいい、「大人」とは小人以外の者で18歳に達する日以後の最初の3月31日までの間にないものをいう。
2 特別の資料を展示する場合の観覧料については、市長が別に定める金額とする。
3 この表において「入場料等」とは、使用者が入場者から徴収する入場料、観覧料その他これらに類する金銭をいう。