○公用文に関する規程
昭和36年1月1日
教育委員会訓令第2号
(総則)
第1条 公用文の種類、書き方、文体、用字、用語、書式その他公用文の作成に関しては、別に定めるもののほか、この規程の定めるところによる。
(公用文の種類)
第2条 公用文の種類は、次のとおりとする。
(1) 法規文
ア 規則 地方教育行政の組織及び運営に関する法律(昭和31年法律第162号)第15条第1項の規定によつて制定するもの
(2) 公示文
ア 告示 決定又は処分した事項を広く一般に公示するもの
イ 公告 一定の事実を広く一般に告知するもの
(3) 令達文
ア 訓令 権限の行使又は職務に関し、所属の機関又は職員に対して命令するもの
イ 達 特定の個人又は団体に対して一方的に命令し、禁止し、停止し、又はいつたん与えた許可、認可、承認等の行政処分を取り消すもの
ウ 指令 特定の個人又は団体の申請又は願い出に対して許可、認可、承認等の意思を表示するもの
(4) 往復文
ア 照会 ある事項を問い合わせるもの
イ 回答 照会、依頼又は協議に対して応答するもの
ウ 通知 一定の事実又は意思を特定の相手方に知らせるもの
エ 依頼 ある一定の行為の実現を特定の相手方に依頼するもの
オ 報告 ある事実についてその経過等を上級の機関又は委任者に知らせるもの
カ 通達 行政運用の方針、例規等の解釈、職務運営上の細目等に関する事項を所属の機関又は職員に対して指示するもの
キ 依命通達 委員会の補助機関がその命を受けて、自己の名で、代わつて通達するもの
ク 諮問 一定の機関に対して意見を求めるもの
ケ 答申 諮問を受けた機関がその諮問事項について意見を述べるもの
コ 進達 経由文書を上級行政庁に取り次ぐもの
サ 副申 進達する文書に意見を添えるもの
シ 申請 許可、認可、承認、補助等一定の行為を請うもの
ス 願い 一定の事項を願い出るもの
セ 届 一定の事項を届け出るもの
ソ 建議 附属機関がその属する機関に対して自発的に意見を申し出るもの
タ 協議 相手方の同意を求めるもの
(5) 部内関係文
ア 伺 事務の処理に当たつて上司の意思決定を受けるもの
イ 上申 上司に対し意見又は事実を述べるもの
ウ 内申 主として部内の人事関係事項について上申するもの
エ 復命 上司から命ぜられた任務の遂行の結果を報告するもの
オ 供覧 上司の閲覧に供するもの
カ 回覧 職員相互に見せ合うもの
キ 辞令 職員の身分、給与、勤務等の異動についてその旨を記載して当人に交付するもの
ク 報告 ある事実の経過又は処理結果を上司に報告するもの
ケ 事務引継 係長以上の職員が転任等をした場合に、前任の職員が担任していた事務の処理状況を後任者に引き継ぐもの
(6) その他
ア 証明文
イ 賞状、表彰状、感謝状
ウ 書簡文
エ あいさつ文(式辞、祝辞、弔辞、訓辞、告辞)
オ 請願文、陳情文
カ 契約書
キ その他職員が職務上作成するもの
(昭56教委訓令4・平元教委訓令4・平22教委訓令5・平27教委訓令2・一部改正)
(公用文の書き方)
第3条 公用文は、左横書きとする。ただし、次に掲げるものは、縦書きとする。
(1) 法令の規定により様式を縦書きと定められているもの
(2) 他の官公庁が特に様式を縦書きに定めているもの
(3) 賞状、表彰状、感謝状、式辞、祝辞、弔辞その他これらに類するもののうち、縦書きが適当と認められるもの
(4) その他教育長が特に縦書きを適当と認めるもの
(昭56教委訓令4・平元教委訓令4・一部改正)
(文体)
第4条 公用文の文体は、口語体とし、法規文、訓令、計画、要綱、実施要領、契約書及び特に指定されたものには「である」体を、その他の公用文には「ます」体を用いる。ただし、箇条書部分又は起案文書中の説明部分では、本文中に「ます」体を用いていても、「である」体を用いることができる。
2 公用文の作成に当たつては、次の各号に掲げる事項に留意しなければならない。
(1) 文語体の表現は、なるべくさけて、平明なものとすること。
(2) 文章は、なるべく短くくぎり、接続詞や接続助詞などを用いて文章を長くすることをさけること。
(3) 文の飾り、あいまいなことば又はまわりくどい表現は、なるべくさけて、簡潔な、論理的な文章とすること。
(4) 内容に応じ、なるべく箇条書きの方法をとりいれ、一読して理解しやすい文章とすること。
(昭56教委訓令4・平元教委訓令4・一部改正)
(用字)
第5条 文字は、漢字とひらがなを用いる。ただし、外国の地名、人名及び外来語は、かたかなを用いる。
2 漢字は、常用漢字表(平成22年内閣告示第2号)の本表及び付表(表の見方及び使い方を含む。)の範囲内で用い、字体については、同表に示すいわゆる通用字体を用いる。ただし、地名、人名その他の固有名詞及び専門用語については、この限りでない。
3 仮名遣いは、現代仮名遣い(昭和61年内閣告示第1号)による。
4 送り仮名の付け方は、原則として送り仮名の付け方(昭和48年内閣告示第2号)の通則1から通則6までの本則・例外、通則7及び付表の語(1のなお書きを除く。)による。ただし、複合の語(通則7を適用する語を除く。)のうち、活用のない語にあつて読み間違いのない語は、通則6の許容を適用する。
(昭55教委訓令4・昭56教委訓令4・平元教委訓令4・平22教委訓令5・一部改正)
(数詞)
第6条 左横書きの場合の数詞の書きあらわし方は 次の各号の定めるところによる。
(1) 数字は、算用数字(アラビア数字)を用いる。ただし、次の場合には、漢字を用いる。
ア 「八丁堀」、「三篠橋」などのように固有名詞に用いる場合
イ 「二・三日」、「数十日」などのように概数を示す場合
ウ 「一般」、「一部分」、「四方八方」、「四半期」、「四捨五入」などのように数量的な意味がうすくなつた語に用いる場合
エ 「一休み」、「二間つづき」、「三月ごと」、「百万長者」、「五十歩百歩」などのように、和語の数詞及び慣用的な語に用いる場合
オ 原則として万以上の数の単位として用いる場合
(2) 整数は、3位ごとに「,」をつけてけたを区切る。ただし、年号、公文番号、番地などは、区切りをつけない。
(3) 小数は「0.123」のように、分数は「」、「
」又は「3分の1」のように、帯分数は「
」のように書きあらわす。
(4) 表の中などで日づけ又は時刻を書きあらわす場合には、「令和2.1.1」、「令2.1.1」、「午後3:30」、「15:30」のように省略して書くことができる。
2 縦書きの場合の数詞の書きあらわし方は、次の各号の定めるところによる。
(1) 数字は、「」のように漢字を用いる。
(2) 表の中などで計数を書きあらわす場合には、「」、「
」、「
」などのように「十」、「百」、「千」、「万」等の漢字を省略することができる。
(3) 整数は、3位ごとに「、」をつけてけたを区切る。ただし、年号、公文番号、番地などは、区切りをつけない。
(4) 小数は「」のように、分数は「
」のように書きあらわす。
(平元教委訓令4・令2教委訓令1・一部改正)
(用語)
第7条 公用文の用語は、次の各号に掲げるところによらなければならない。
(1) 特殊なことば、かたくるしいことば又は使い方の古いことばを使わず、日常一般に使われているやさしいことばを用いること。
(2) 言いにくいことばを使わず、口調のよいことばを用いること。
(3) 音読することばで耳で聞いて意味のわかりにくいもの又は意味が二様にとれるものは、なるべくさけて、耳で聞いてすぐわかる意味のめいりようなことばを用いる。
(4) 同じ内容のものを違つたことばで言いあらわすことのないように統一する。
(1) 「。」(まる)
ア 「。」は、一つの文を完全に言い切つたところに必ず用いる。「( )」の中でも、文の言い切りには、必ず用いる。
イ 題目、標語その他簡単な語句を掲げる場合、事物の名称を列記する場合などでその字句が名詞形で終るときは、「。」を用いない。ただし、最後の字句が「こと」又は「とき」で終る場合又は名詞形の字句のあとにさらにただし書などの文章が続く場合は、「。」を用いる。
ウ 言い切つたものを「と」で受ける場合又は疑問、質問などの内容をあげる場合は、「。」を用いない。
(2) 「、」(点、読点)
読点には、「、」(点)を用いることを原則とするが、横書きでは事情に応じて「,」(コンマ)を用いることもできる。ただし、同一文書内では統一する。
ア 文の主題を示す「は」、「も」などのあとには、「、」を用いる。
イ 名詞を並列して用いる場合には、各名詞の間に「、」を用いる。ただし、並列する語句が二つの場合又は並列する語句が三つ以上の場合における最後の二つの語句の間は、「及び」とか「又は」のような接続詞で結び、「、」は用いない。
ウ 二つの形容詞、副詞及び動詞を「及び」とか「又は」のような接続詞で結ぶ場合には、その接続詞の前に「、」を用いる。
オ 形容詞、副詞及び動詞を例示的に並列して、例示される最後の語句のあとを「その他」でくくるときは、「その他」の前に「、」を用いない。
キ 文中に限定を加えたり、条件をあげるような語句がはいる場合は、そのあとに「、」を用いる。挿入の場合は、前後に「、」を用いる。
ク 句と句を接続する「かつ」の前後には「、」を用い、語と語を接続する「かつ」には「、」を用いない。
ケ 接続詞、副詞、感動詞又は呼びかけ語のあとには、「、」を用いる。
(3) 「,」(コンマ)
「,」(コンマ)は、横書きの文で読点として、又は数字のケタを示すときに用いる。
(4) 「・」(なかてん)
ア 「・」は、名詞、代名詞又は数詞を並列するときに、「、」の代わりに又は「、」とあわせて用いる。
イ 「・」は、外国の固有名詞、外来語、ローマ字などの区切りに用いる。
(5) 「.」(ピリオド)
「.」は、単位を示す場合、省略符号とする場合、識別を必要とする場合などに用いる。
(6) 「:」(コロン)
「:」は、次に続く説明文又はその他の語句があることを示す場合、図・表の中などで時刻を略して書く場合に用いる。
(7) 「~」(波形)
「~」は、「……から……まで」を示す場合に用いることができる。
(8) 「―」(中線、ダッシュ)
「―」は、語句の説明、言いかえなどに用いるほか、丁目及び番地を省略して書く場合などに用いる。
(9) 「( )」(括弧)
ア 「( )」は、一つの語句又は文の後に注記を加えるときに、その注記を挟んで用いる。
イ 「( )」は、規程形式をとる文書の見出しに用いる。
(10) 「「 」」(かぎ括弧)
「「 」」は、引用する語句若しくは文又は特に明示する必要のある語句をはさんで用いる。
(平元教委訓令4・令4教委訓令2・一部改正)
(見出し符号)
第9条 規程形式をとる公用文の条名、項番号、号番号などの書き方は、次の例による。
2 一般の公用文の項目を細別するときは、次の例による。ただし、項目の少ない場合は、「第1」、「」を省いて「1」、「
」から用いる。
(1) 左横書きの場合
(2) 縦書きの場合
(平元教委訓令4・追加、平22教委訓令5・一部改正)
(昭55教委訓令4・全改)
(昭55教委訓令4・追加、平元教委訓令4・一部改正)
附則
この訓令は、公布の日から施行する。
附則(昭和36年12月28日教委訓令第12号 抄)
1 この訓令は、昭和36年1月1日から施行する。
附則(昭和55年3月31日教委訓令第4号)
この訓令は、昭和55年4月1日から施行する。
附則(昭和56年10月9日教委訓令第4号)
この訓令は、公布の日から施行する。
附則(平成元年4月1日教委訓令第4号)
この訓令は、平成元年4月1日から施行する。
附則(平成22年11月30日教委訓令第5号)
この訓令は、平成22年11月30日から施行する。
附則(平成27年3月30日教委訓令第2号)
1 この訓令は、平成27年4月1日から施行する。
2 この訓令の施行の際現に在職する地方教育行政の組織及び運営に関する法律の一部を改正する法律(平成26年法律第76号。以下「改正法」という。)による改正前の地方教育行政の組織及び運営に関する法律(昭和31年法律第162号)第16条第1項の教育長が改正法附則第2条第1項に規定するところにより在職する間は、改正後の本則、別記第1及び別記第2の規定は適用せず、改正前の本則、別記第1及び別記第2の規定は、なおその効力を有する。
附則(令和2年3月30日教委訓令第1号)
この訓令は、公布の日から施行する。
附則(令和4年3月31日教委訓令第2号)
この訓令は、令和4年4月1日から施行する。
(昭36教委訓令12・平元教委訓令4・平27教委訓令2・令2教委訓令1・一部改正)
(昭56教委訓令4・全改、平元教委訓令4・平27教委訓令2・令2教委訓令1・一部改正)