1. サイトマップ

本文の開始

請願第33号

  • 印刷用ページを表示する
  • 通常ページへ戻る
  • このページを印刷

 恵下埋立地(仮称)建設現場で発見されたダイオキシン類を含む燃え殻の適正な処理と建設計画の徹底的な検証・説明の必要性について

(要旨)

要旨

 次のとおり請願する。
 恵下埋立地(仮称)整備事業(以下「恵下埋立地計画」という。)において大量に発見された、最終処分場で埋立処分できる有害物質判定基準を超えたダイオキシン類を含むタイヤの燃え殻について、有害物質を拡散・飛散させるリスクを最小限に止められる適切な方法で処理していただきたい。
 また、タイヤ燃え殻の発見とその公表のタイミング・方法・範囲は、非常に多くの負荷と不安を負う安佐南区沼田町阿戸・吉山(以下「戸山地区」という。)と恵下埋立地本体の地元、佐伯区湯来町水内地区には市の怠慢や隠匿の姿勢が感じられ、到底納得のいくものではない。埋立期間30年、その後何十年と長きにわたって管理が必要な危険な迷惑施設を造るという原点に立ち返り、真の意味での市民生活の安定と地元住民の安心・安全のため、万全を尽くしていただきたい。
 そのために、一旦立ち止まって平成32年度供用開始ありきの計画と態度を見直し、検証し直していただきたい。
 その上で、水内地区・戸山地区住民を始め市民に対して偽りなく説明をし直し、今後一切このようなことがないように事業の途中経過について適時説明を尽くしていただきたい。 

理由
 広島市は、現在供用中の玖谷埋立地の後継施設として佐伯区湯来町に恵下埋立地を建設し、平成32年4月より供用開始する計画を進めている。これまで地元住民や多くの市民団体などが安全性や情報公開、候補地選定の在り方などについて疑問を呈し、一時中断を含めた計画の見直しを求めてきた。しかし、市は立ち止まることなく、ほとんど当初計画どおりにプロセスを進め、昨年3月(※1)から本体工事、同8月(※2)からは埋立地本体から最も遠い安佐北区安佐町久地で浸出水送水管の埋設工事に着手した。
 (※1) 工期は平成28年3月1日〜32年3月10日、着工は平成28年5月。
 (※2) 工期は平成28年8月23日〜29年3月10日、着工は平成28年10月。
 一方、恵下埋立地計画の現計画においては、浸出水放流管ルート、工事・ごみ運搬車両等が湯来町に隣接する戸山地区を通行することとなっており、それらから派生する様々なリスクが戸山地区に一極集中する。市の整備計画では安全が保証できない、不安が払拭できないとの理由から、戸山学区町内会連合会は再三にわたり浸出水放流管戸山ルート拒否の申入れをしていたが、市が平成28年度に本体と久地地区での浸出水放流管敷設の工事に着手したことから絶対阻止が事実上困難であるという見方が広がった結果、町内会連合会が決を採り、やむを得ず戸山ルートを容認し建設合意に向けて協議を開始することとなった。戸山学区町内会連合会がそのことを市に申し入れたのが、平成28年8月31日である。それまで拒否の意向を堅持していたにもかかわらず方針転換を表明したのは、市に誠意をもって受け止めたのではなく、着々と計画を進める市の姿勢に圧された苦渋の決断によるものである。現在は、戸山地区が子や孫の世代にわたって安心・安全に住み続けられる土地であり続けるようにするために、全住民を挙げて知恵を絞り、市との協議の準備を重ねているところである。子育て世代の私たちも、子や孫の世代に禍根を残さないために独自に市と話合いを重ねてきた。
 そんな折、先日1月28日付け中国新聞朝刊で、恵下埋立地予定地において、最終処分場で埋立処分できる有害物質判定基準を超えたダイオキシン類を含むタイヤの燃え殻が発見されたことを知った。昨年8月と今年1月26日(新聞報道の僅か2日前)に恵下埋立地建設事務所長らと面談していたにもかかわらずである。
 新聞報道と、市環境局恵下埋立地建設事務所が発行した【恵下埋立地(仮称)建設現場におけるダイオキシン類を含む燃え殻の処理について】という書類によれば、燃え殻が発見されたのは昨年8月。市は9月には判定基準を超えるダイオキシン類を確認していた。しかしそれが公表されたのは今年1月である。ダイオキシン類が発見されたこと自体も驚きであるが、昨年8月に既に発見されていたこと、それが今になって新聞で発表されたことに大きな衝撃を受けている。
 これまで私たちは、子供たちを始め戸山の住民の安全と健康を守るため、工事車両・ごみ運搬車両等の通行を始めとする負荷が戸山地区に一極集中する計画を見直していただくよう請願し、あらゆる機会でも市に伝えてきた。にもかかわらず関係車両ほぼ全てを戸山側から通行させる方針を変えていない点から考えると、市は判定基準を超えるダイオキシン類の存在を確認しそれを場外に運び出すことを考え始めた時点で、当然戸山に更なる負担を上乗せすることになると想定したはずである。また、昨年9月に請願した出島処分場の活用について、今年1月26日の面談時点で市は口を濁していたにもかかわらず、恵下埋立地予定地で発見された汚染度の低い燃え殻1,600トンは出島処分場に運ぶ方針を発表した。
 埋立期間30年、その後も何十年とこの問題に直面させられる私たちは、子や孫に希望をつなぐために市と誠実な信頼関係を結ぶつもりで向き合ってきたが、発表のタイミング・内容ともに信頼が崩れた。燃え殻と判定基準超のダイオキシン類発見の時期と、戸山学区町内会連合会が浸出水送水管ルート絶対拒否の方針を取下げ協議のテーブルに付く意向を市に申し入れた時期が、絶妙に重なっている。市は7月の時点で既に町内会連合会の動きを把握しており、浸出水放水管ルートを始めとする恵下埋立地計画を進める上で不都合な情報を意図的に隠匿したのではないであろうか。新聞報道の僅か2日前に恵下埋立地建設事務所長らと面談していたのにそれを伝えられなかった私たちは、そう邪推してしまう。
 万が一、そうではないとしても、発表のタイミングを遅らせることは地元住民の協力や理解を失うことになる。これまで、地元住民や町内会連合会、その他団体は「市を信じていいのか」「前のように裏切られるのではないか」という思いを幾度となく繰り返し、市にもぶつけてきた。説明会などの度、市は「平成32年度供用開始まで時間がない」とまるで市の説明を理解せず疑問ばかりを呈し、「協力」しようとしない住民側に着工遅れの責任を負わせるような言い方をしてきたが、今回のことではっきりと分かった。恵下埋立地建設のプロセスを困難なものにしてきたのは市自らの態度が招いたものである。最終処分場建設予定地その場所に、そこに埋め立てることができないほど有害な汚染物質が4,000トンもあり、別の中間処理施設で処分するために6億円もの税金を無駄遣いすることになる。用地取得や設計以前に当然調べておくべきことをしないでおいて、草刈りをしていて気付くというのは大失態である。これまで幾度となく聞いた、「5候補地のうち、調査の結果恵下地区が最適と認められた」「市民生活を混乱させないために」「地元住民の安心・安全のために万全を尽くす」という言葉は、市自身の失態により根拠を失っている。市民や地元住民を混乱に陥れているのは市である。
 これらの言葉が本当だと言うならば、真の意味での市民生活と地元住民の安心・安全のため、万全を尽くしていただきたい。そのために一旦立ち止まり、平成32年度供用開始ありきの計画と態度を見直し、検証し直していただきたい。その上で、水内地区・戸山地区住民に対し偽りなく説明をし直し、今後一切このようなことがないように事業の途中経過について適時説明を尽くしていただきたい。町内会連合会に伝えたから住民にも伝わったと考えるのは間違いである。面倒でも住民説明会などを繰り返し住民と直接顔を合わせることが信頼につながる。
 また、恵下埋立地計画地で発見されたダイオキシン類を含む燃え殻は、場外に持ち出すことで拡散などの二次災害のリスクが高まる。時間が掛かっても、場内で処理する方法を採ることが最も誠実で安心・安全な選択である。最優先に検討していただきたい。万が一それが難しい場合は飛散のリスクを最小限に止められるよう適切な方法で処理していただきたい。その際、地域住民の意見を聞ける体制を作っていただきたい。
 私たち戸山地区に暮らす者の苦悩と不安をどうか御理解いただき、広島市の施策に反映していただきたい。