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請願第23号

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  恵下埋立地(仮称)整備事業の浸出水放流管ルートの見直しについて  

 

要旨
 広島市の一般廃棄物の最終処分場として平成32年度供用開始を目指している「恵下埋立地(仮称)整備事業」は、平成20年から始まり、平成23年3月に恵下埋立地の地元として水内地区町内会連合会長と建設合意が結ばれ、平成28年3月に本体工事を着工している。
 しかし、1 広島市は、工事用車両及びゴミ運搬車の大半を水内側には通さず、戸山地区住民のみに負担を強いている。2 現在の浸出水の送水計画は、広島湯来線拡張工事完成後に浸出水放流管を道路下に埋設し、ポンプによる圧送とう回やアップダウンを繰り返し、安佐北区安佐町久地の公共下水道へ総延長13キロメートルにも及ぶ設計となっており、安全性や不測の事態の対応に多くの問題がある。3 不安を拭えない現在の送水計画に、広島湯来線拡張工事で予定されている新設トンネル坑口付近の地権者は「土地を売らない」意思を表明している。4 広島湯来線拡張工事の完成見通しの立っていない中で、今年8月23日に、恵下埋立地から最も遠い久地地区で「浸出水を公共下水道へ放流するための専用管きょを建設する」という契約を済ませ、部分工事を先行している。
 私たちは子や孫の代に禍根を残すような不安な施設の見直しを求める地権者を支援するために、立ち木トラスト運動を実施し、全国から300口を超える賛同を得て、新設トンネル坑口付近一帯の立ち木にオーナー札を取り付けた。
 直ちに、現在の多くの危険と問題を抱えた浸出水放流管ルート及び方式の見直しを行い、安全な施設を構築し戸山地区住民の負担を軽減するよう請願する。

理由

 この計画は、平成23年3月に恵下埋立地の地元として水内地区連合町内会長と建設合意が結ばれているが、この時、広島市は「埋立ゴミに触れた水(浸出水)は水内川には一滴も流さない。工事用車両は湯来町を通さない。ゴミ運搬車については湯来町側は週に2〜3台程度」と説明されている。
 ということは、浸出水及び工事用車両の全てと、ゴミ運搬車のほとんどが戸山側を通ることになるわけであるが、広島市はいまだに「戸山地区は重要な位置を占めており、本整備事業を展開する上で避けて通れない地区となっている。」と言いながらも、「地元」としては認めていない。なお、平成22年7月には「浸出水は最短ルートである安佐北区安佐町久地の公共下水道へ接続する。」というだけで、具体的なルートや方式の説明はなく、戸山地区の人たちはほとんど知らない状況であった。
 そんな中で、この恵下埋立事業とは全く別に、平成21年に天皇原の道路で戸山カンツリークラブまでが狭あいで危険なため、戸山地区として道路の拡張要望を出していた。
 恵下埋立地への道路を検討していた広島市はこれに乗じた形で、平成22年6月頃に安佐南区役所の地域整備課の担当者から「広島湯来線のトンネル設計を行う目的で測量業務の土地立入りのお願い」があった。この時、「恵下埋立地の浸出水放流管を埋設する。」という説明はなかった。
 そして、平成24年10月には、恵下埋立地建設事務所から、「放流管実施設計のための現地測量調査のお知らせ」が戸山地区各町内会長宛てに送られ、各戸へ回覧で周知されただけであった。
 その測量の結果をもって、平成25年9月に新設するトンネル坑口付近の地権者に対して士地の境界確認の立会いが求められた。
 しかし、この時には浸出水放流管は新設されるトンネルの下に埋設されることがはっきりしており、地権者は「最終処分場に関係する土地は売らない。境界の確認もさせない。」と断った。
 その後、新設トンネル坑口付近に打ち込んだまま放置されていた杭の撤去を求め、今年3月に約75本を撤去させた。
 この間の広島市の対応は、縦割り行政の役割分担をうまく利用して、地域住民の長年の要望をさも実現するかのような説明で広島湯来線のトンネルを含めた拡張工事を先行させ、いつの間にか恵下埋立地建設事務所が現地測量のお知らせを出していた。このことは、完成した道路の下に浸出水放流管を埋めれば、地権者や地域住民への説明は不要という思惑が隠れており、「戸山地区を地元として認める必要もなく、放流管埋設の地元合意を得る必要もない。」という発言につながったと思われる。
 そして、何よりもこの時期に広島湯来線拡張工事の計画が持ち上がったのは、地域住民のためではなく、恵下埋立地の工事及びゴミ運搬車の道路確保と浸出水放流管埋設が最大の目的であったと言わざるを得ない。
 また、現時点で広島湯来線拡張工事ができない状況でありながら、今年8月23日には「6,657万1,200円で埋立地内で浄化処理された浸出水を公共下水道へ放流するための専用管きょ(内径150ミリメートル、施工延長約910メートル)を(恵下埋立地から最も遠い久地地区で)建設する」という契約を行い、部分工事を先行している。
 また、新設トンネルが開通できないために、現在の道路へ埋設するという設計変更を予定しており、埋立地内に3台のポンプを設置して90メートルをくみ上げ、取付道路から現在の道路の最高地点まで最低でも2台のポンプを追加し、高低差も320メートルよりも更に急勾配となり、くすの木台付近でまたまた3台のポンプでくみ上げることになり、合計で8台ものポンプが必要になる。総延長も更に長くなり、何度もアップダウンを繰り返すことで危険度は今以上に増すために、工事費も維持管理費も膨らむことになる。よって、環境影響評価もやり直す必要があると思う。
 また、工事用車両やゴミ運搬車の通行において戸山側の道路は狭く、曲がりくねっており、冬季は積雪も多く非常に危険である。工事用車両やゴミ運搬車も湯来町側から入れば高低差も少なく、曲がりくねった道もほとんどないので、搬入を湯来町から行い、空になったゴミ運搬車は戸山側を通すといった見直しで、地域の負担軽減にもつながると考える。
 現在、広島県から「出島処分場における一般廃棄物等の受入について(依頼)」文書が各市町・組合に発出され、広島市も出島処分場へ焼却灰を搬入することで、経費の節減もできるし、恵下埋立地の浸出水放流管ルートや方式を見直す時間もできる。
 浸出水放流管ルートや方式を見直すポイントとして、焼却灰を出島埋立地に搬入し、恵下埋立地には不燃ゴミのみを搬入することで浸出水を高級処理して、直接水内川に流せる。恵下埋立地に焼却灰を入れなければならなくなった時点で、真に最短で公共下水道へ接続できるルートを確保し、安全な自然流下方式にすることで、工事費、維持管理費を大幅に低減できるとともに、地域の自然を守り、地域住民の不安解消につながる。
 廃棄物処理法第9条の4では周辺地域への配慮について規定され、一般廃棄物処理施設と周辺住民との調和が図られるよう、施設の設置者が当該施設に係る周辺地域生活環境の保全増進に配慮すべきことが責務とされており、この法にも反する計画である。