4つの特別委員会は、調査・研究を目的として平成27年6月26日に設置され、これまでの約2年間、鋭意活動してまいりました。今号では、6月20日の本会議において各委員長から報告のあった、これまでの調査・研究の概要について、主に議員の意見と提言を掲載しています。

大都市税財政・地方創生対策特別委員会

委員長 西田 浩 
副委員長 大野耕平 山内正晃
委 員 森野貴雅 平野太祐 三宅正明 八軒幹夫  原 裕治 竹田康律 村上厚子 谷口 修 中森辰一 沖宗正明 種清和夫

 各調査項目に対する委員の意見は次のとおりです。
1大都市税財政制度の充実強化

●指定都市の国の施策及び予算に関する提案
▼介護従事者の処遇改善につながるよう介護報酬の見直しなどを図るべきであり、そのためには国庫負担率の引上げということも同時に提案すべきである 
▼指定都市の中で、どのような形で国に要請していった方が実効性があるのかということを今後協議していただきたい。など

●大都市財政の実態に即応する財源の拡充についての要望

▼国に対して、例えば、市内の産業をどうするかという施策を進める組織を作って、施策を進めるためには財源が要りますという形にしない限り、なかなか国は動かないと思う 
▼国に対して、スケジュールをある程度示すことが大事であり、長期的あるいは短期的に分けて提出していただくよう指定都市の中で協議していただきたい。など

●主要事業に関する国への要望

▼保育士の確保について、現在全産業の女性労働者と保育士の賃金差が4万円程度あるとしているが、男性の保育士も役割を発揮しているので、男女を合わせた全産業平均との格差ということを捉えて要望していただきたい 
▼要望項目から削除している外国公館の誘致については、要望してすぐに結論が出るわけでもないが、主張しておかないと、外れていく可能性があるので、引き続き要望していただきたい。など

●党派別要望に係る本市の個別要望事項

 本特別委員会の委員による国会の各党派への青本要望に併せて、本市の個別要望を行う機会が持たれているため、本市の個別要望事項を次の通り選定しました。
保健・医療・福祉サービスの充実/道路整備事業の推進/都市再生・都市基盤整備の推進/都市災害への対応/2020年までの核兵器廃絶に向けた取り組みの推進

2地方分権の推進

3公共施設の老朽化対策

(公共施設等総合管理計画)

▼公共施設の年間の維持管理費を市民に分かっていただき、共有した方がやりやすいのではないか 
▼政策目的を持った施設は、むしろ利用者を増やしていく方向で、施設の在り方を考えていく必要があるのではないか 
▼市の外郭団体以外の指定管理者の意見も聞いてはどうか。など

4新たな財政運営方針の策定

▼目標として、市民一人当たりの市債残高を他都市並にするというのはやめ、広島市の行政を推進する上で健全な値はどこなのかを相対評価ではなく絶対評価をしないと、何をどういうように進めていけばよいのかが分からなくなる
▼厳しい財政状況を乗り切っていくために投資的経費を見直すのであれば、大きな事業を含めてきっちりと見直しを掛け、将来にわたって、ある程度抑制的な投資的経費の状況というものを作っていかなければならない 
▼財政非常事態宣言というのがすごく重くのし掛かっている。市民の皆さんが明るい未来を想像できるようにするためにはそれを無くすことが一番のテーマになってくるのではないか。など

5地方創生への取り組み
(「世界に誇れる『まち』広島」「200万人都市圏構想」)

▼200万人広島都市圏構想について、広域行政を行っている県と意思疎通を十分やっていただき、そごや行き違いが起こらないように進めていただきたい 
▼小さな市町が自分たちでできないことを広域でやっていくというのは、県の役割ではないか 
▼圏域を使い、にぎわいや活力を創出しようとする場合、この地域に住んでよかったと思えるようにしなければいけないが、そのためには行政サービスを上げるしかないのではないか 
▼少子化問題にいかに対応していくかということが非常に大きな柱になってくる。そのためには正規雇用を増やし、家庭を持って子育てのできる賃金が確保されるよう、施策を進めていくべきである 
▼地方創生というのは、仕組みづくりとして、行政が施策を講じて、それを循環させ、民間企業の投資や参入を促すという流れが大事である。など

 本委員会で調査・研究した項目は、少子化・高齢化の進展に的確に対応し、人口の減少に歯止めを掛け、将来にわたって活力ある社会を維持していくために、非常に重要な課題です。
 本委員会での委員各位の貴重な意見を真摯に受け止め、これらの課題に対する取り組みを推進していただくよう、強く要望します


都市活性化対策特別委員会

委員長 渡辺好造
副委員長 八條範彦 石橋竜史
委 員 定野和広 山本昌宏 近松里子 山田春男 木山コ和 酒入忠昭 児玉光禎 藤田博之 碓井法明 中本 弘

 各調査項目に対する委員の意見は次のとおりです。
1 当面する都市活性化に関する課題 

●旧広島市民球場跡地の活用
※球場跡地はサッカースタジアムの候補地となっていることから、この項目に対する委員の意見は、「2中央公園の在り方」の中で報告します。

●広島西飛行場跡地の活用

▼基幹道路などの道路が整備されないと開発スピードは上がってこないと思うので、道路整備をスピード感を持って取り組んでいただきたい 
▼県における地域のスポーツの拠点を目指してもよいのではないか 
▼全国大会が開催できる少年のソフトボール場を造ってほしい 
▼将来的には高校野球ができるような野球場を造っていただきたい 
▼野球場については、近隣の県営グラウンドの将来計画も視野に入れて県と十分な調整を行っていただきたい 
▼土地取得でなく、定期借地となると、企業の業績いかんによっては、撤退をするとか、返還するということもあるので、選考に当たって十分考慮していただきたい。など

●広島駅周辺地区の整備

▼Cブロックの再開発ビルの歩行者デッキに接続するペデストリアンデッキから愛宕跨線橋に接続する区間については、幅員が狭く歩行者が詰まって動かなくなる恐れがあるので、地元要望等を踏まえ、きちんと整理し、整備方法を決定していただきたい 
▼マツダスタジアムへのアクセスについては、地元のにぎわいを発展させつつ、歩行者の安全も守っていくという動線を地元と十分協議し決定していただきたい。など 

2中央公園の在り方


▼早急に、サッカースタジアムは誰が造るのか、誰がリーダーシップを持ってやるのか、建設費はどのくらい必要で、どういう集め方をするのか、明確にすべきである 
▼サッカースタジアムの建設は、県や市が主導権をとってやることではなく、サッカー協会が実施し、それを支援すべきではないか 
▼サッカースタジアムの建設は、サッカーに興味のない人のことも考え、ランニングコストなども明らかにし、市民に判断してもらうべきである 
▼市民が主体的に使えるサッカースタジアムとする必要がある 
▼サッカースタジアムの候補地については、球場跡地やみなと公園は難しいとはっきりしているのだから、早急に中央公園に決めて検討すべきである 
▼基町地区の生活環境への影響について、住民の皆さんにアンケートを取るなど、改めて考えていただきたい 
▼球場跡地は、更地であっても人が集まる。平和記念公園に立って、原爆ドームを望んで、その先に若者が集い、未来を示すサッカースタジアムがあってもいいと思うので、高さ制限の要綱変更も視野に入れて、検討していただきたい。など
▼中央公園全体で球場跡地は、非常に大きなウエイトを占めているので、早い段階で公園の計画や球場の跡地の位置付けを示していただきたい 
▼商工会議所の建物が目立ち、後ろにはPL会館もあるので、早い機会にその移設等も踏まえて、球場跡地の活用を考えていただきたい
▼球場跡地は、多目的に使える公園整備として推し進めていただきたい 
▼球場跡地の活用が決まるまでの暫定的な使用として飲食の大会などのイベントが行われているが、行政としてそろそろ締め切って、区切りを付けないと、今後、どういうふうにしたいのかという結論が出せない 
▼球場跡地の活用に時間が掛かっているが、拙速に着地するべきでない。今一度、それは行政側だけでなく、議会もそうであるが、皆さんで考えなければいけない。など
▼サッカースタジアム建設場所が決まらないから全部が動かないということではなく、全体で連携をしながら進めていただきたい 
▼中央公園内の施設全体が30年から50年くらいたち、老朽化しており、一つ一つ整理して見直しをすべきである。また一等地にある公園であるので、いろんな形で使えると思う。平和記念公園を訪れる修学旅行生や外国人観光客が食事の取れる場所の整備も必要である
▼平和記念資料館の来館者と球場跡地のイベントの入場者はリンクしていないので、改めて、資料館からの回遊性や球場跡地のコンセプトを抜本的に見直していただきたい
▼都心にある緑地公園は、ヒートアイランド現象の防止や、また緑は心理的な効果があるとか、存在すること自体に効果があると言われているので、その辺りも十分考えるべきである 
▼今後、中央公園をどういう形で整備するのかという中で、市営住宅をどうするかというのは大きな問題である。早めに検討を進め、市民や議会に対しての説明も必要であり、時間を十分取れるように検討していただきたい 
▼ファミリープールは、中心部の交通の便のいい場所にあり、家族連れなどに好評で、市民に大変喜ばれている施設なので、その意向を十分踏まえていただきたい。など

3都心活性化プランの策定

▼広島駅から中心部への回遊性を考えるに当たって、歩道を広くしたり、京橋通り辺りを車は通さず歩行者空間にするなど、新しい広島のまちづくりを提案してもらいたい 
▼都心について県と市の考え方にずれもあり、いざ実行する時に、県の協力がないとできないことがたくさんあると思うので、市と県がしっかり連携して作ったプランでなければならない 
▼広島駅南口の広島東郵便局があるブロックの再開発事業に、前向きに取り組んでいただきたい 
▼広島駅周辺の駅西商店街がある地区は、敷地が非常に狭く、私道は共有で、再開発事業として手が付けられにくいことや、戦災を受けていない東側周辺は道路が狭く車両が入れないなどの課題があり、行政として計画的に取り組んでいただきたい 
▼都心を戦略的に活性化させるためには、特区制度も活用すべきである。など

4公共交通

▼アストラムラインの西広島駅までの延伸として、民間事業者が行っている石内開発地まで延ばすとしているが、開発業者の販売の一助となるため、建設費は開発業者にも出させるべきではないか 
▼新たなバス路線の社会実験は、利用した人だけにアンケート調査をするのではなく、広くアンケートを取れる仕組みも考えていただきたい 
▼バスの路線や時間帯など具体的な地域の要望を聞く窓口を広くオープンにしておいていただきたい 
▼マイカーから公共交通機関への転換が必要であり、市内電車やバス路線の再編成、また団地を走る地域交通も合わせて取り組んでいただきたい 
▼循環線のバスについて、交通の便の悪い所を回るということも視野に入れて検討を進めていただきたい。など
(東部地区連続立体交差事業)
▼船越地区の住民の皆さんに丁寧に説明し、理解を得ることを優先して事業を進めていただきたい。など

 本委員会で調査・研究した項目は、本市が都市機能を充実強化し、活力にあふれるにぎわいのある都市として発展していく上で、非常に重要なものです。
 特に中央公園については、都心の活性化を図る上で大変重要な空間であるにも関わらず、サッカースタジアムの建設候補地となっていることから、一部暫定利用はされているものの十分な活用が図られていない状態が続いています。
 このため、まずは、課題となっているサッカースタジアムの建設候補地について、早急に結論を出せるよう全力で取り組むとともに、中央公園の高いポテンシャルを生かし、公園としての機能を維持しつつも、にぎわいや都心の回遊性の向上、老朽化した施設の移転や統廃合など、市民や議会の意見を聴取しながら、早期に在り方検討に着手する必要があります。
 本委員会での委員各位の貴重な意見を真摯に受け止め、これら施策等の推進に当たっていただくよう、強く要望します。


安全・安心まちづくり対策特別委員会

委員長 今田良治
副委員長 碓氷芳雄 伊藤昭善
委 員 海徳裕志 木戸経康 藤井敏子 米津欣子 安達千代美 元田賢治 太田憲二 熊本憲三 金子和彦 土井哲男

 各調査項目に対する委員の意見は次のとおりです。
1災害に強いまちづくり

▼サイレンの設置については、学校や公民館への設置も選択肢の一つであるので、広く進めていただきたい 
▼災害が起きた時は、情報の見落とし等人為的ミスも起きやすい。情報共有システムを構築しても操作は職員であり、ミスは起きるということを前提に、リーダーが職員の動きをしっかりと把握していく体制が大事である
▼特別警戒区域の指定を急ぐよう県に働き掛けていただきたい 
▼ボランティア活動の評価やまとめをしっかり行い、今後の災害の時にいかしていただきたい 
▼学校の避難所では、被災者に温かい食事が出せるよう、学校給食の施設の使用を検討していただきたい 
▼災害に強いまちづくりを進める場合、町内会や社会福祉協議会等既存の組織を頼りにするならば、行政としても、市民に町内会への加入を促すための発信を積極的にすべきであり、加えて市の職員の町内会への加入の義務化など、まず職員が範を示すことが重要である。共助の部分において大きな役割を果たすのが町内会であり、地元にお願いをするのであれば、市としてもその姿勢を示していただきたい 
▼地域の防災リーダーの養成について、人数に制限があり、希望しても研修講座を受講できないという事態が発生しているので、受講者の数を見直していただきたい。など

2豪雨災害被災地の復興まちづくり

▼長束八木線及び川の内線については、安全なまちづくりを進める上で早期の整備が必要であり、移転を余儀なくされている方へ丁寧な対応をしながら早急な整備を進めていただきたい 
▼まちづくり協議会は、地域と一体となった復興まちづくりに大切な組織なので、市として一層の支援が必要である 
▼被災者の住まいの再建について、その後の状況を調査し、被災された皆さんの声が反映されるようにしていただきたい 
▼砂防えん堤の整備の設計見直しについて、土質状況が悪く見直しにより経費が掛かるということであるが、土質状況は設計する前の予備段階で把握しておくべきである。国や県の事業であるが、市では、このようなことがないようにしていただきたい 
▼復興工事事務所で進めている用地買収については、収用手続を用いることのないようにしっかりと説明し、用地買収に応じていただくようにしていただきたい。など

3安全なまちづくりの推進


▼交番の設置場所について、どこにあるのか分らない場合もあるので、警察と協力して、分かりやすくする環境整備をしていただきたい 
▼マイナンバーなどを利用した特殊詐欺に対し、各団体への説明や講習会を開き、高齢者の方に、自分で防衛意識をしっかり持ってもらえるような対応をしていただきたい 
▼市民の多くは、小さい犯罪はどんどん増え、治安は余り良くなっていないという認識を持っていると思うので、市の刑法犯認知件数は減ってきているということを、もっと宣伝した方がよいのではないか 
▼高齢者の万引きの割合が増えていることについて、近年、一人とか二人暮らしという方が多く、また認知症も社会問題になっているので、地域のサポートが大変重要である。など

4空き家対策の推進

▼計画だけではなかなか進まないと思うので、市独自の権限を持たす条例を作った方がいいと思う。計画で対応するのであれば、全国の例も参考に、もう少し実効性があるような充実した計画としていただきたい 
▼住宅以外の用途での活用について、活用したい人と提供したい人をうまく結び付けられる仕組みを作っていただきたい
▼細街路に接する土地での建て替えを可能とする道路指定制度を検討していただきたい 
▼空き家対策関係課長会議では、各区においてどのような問題が起きているのか把握、精査するとともに、各区に会議の内容を情報提供してもらいたい 
▼問題のある空き家については、写真を見ての抽出であることから、現地調査を早期に行い、すぐに対応しなければいけない空き家を集中的に実施する方がよいのではないか 
▼空き家になった時に、すぐに町内会でチェックしてもらい、所有者などを把握できるようにしてはどうか。など

 本委員会で調査・研究した項目は、災害に強いまちづくりの推進については、地球温暖化に伴う気候変動により既存の想定を超える自然災害の頻発化・激甚化が懸念されていること、安全なまちづくりの推進については、子供や高齢者が被害者となる犯罪が多発していること、空き家対策の推進については、適切な管理が行われていない空き家が地域の大きな問題となっていることなど、今後、市民が安心して安全に暮らせるまちづくりを進める上で、さらに重要な課題となることが予想されます。
 本委員会での委員各位の貴重な意見を真摯に受け止め、これらの課題に対する取り組みを推進していただくよう、強く要望します。


都市魅力づくり対策特別委員会

委員長 若林新三
副委員長 桑田恭子 森畠秀治
委 員 山路英男 森本健治 宮崎誠克 豊島岩白 星谷鉄正 馬庭恭子 中原洋美 平木典道 佐々木壽吉 木島 丘

 調査項目「スポーツの振興(東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会開催を契機としたスポーツの振興)」に対する政策提言は次のとおりです。
1事前合宿等誘致の推進

 東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会(以下「東京2020大会」という。)の事前合宿は、市民が世界トップレベルのアスリートに触れることができるなど市民のスポーツの振興のみならず、街の活性化や国際交流などにもつながることから、多くの自治体が誘致活動を進めており、今後、誘致に向けた都市間競争は一層厳しくなることが予想される。このため、ホストタウンの登録はもとより、ホストタウンの相手国以外の各国・地域のオリンピック委員会(NOC)においても、競技団体等と連携支援しながら、スピード感のある誘致活動に努めるとともに、本市の魅力を最大限プロモーションするため、(公財)広島観光コンベンションビューローとも連携した誘致活動を展開されたい。また、東京2020大会の事前合宿に限らず、今後の国際的なスポーツ大会等の誘致・開催も見据え、スポーツ施設のグローバルスタンダード化を進めるとともに、必要に応じスポーツセンターの土足化に向けた改修を行うなど利便性の向上を図られたい。

2スポーツや健康づくりに親しめる身近な環境づくりの推進

 スポーツは、急速な高齢化が進む中にあって、健康の保持増進、健康寿命の延伸への効果が注目されており、また、医療費の削減や犯罪発生率の低下などへの効果も期待される。このため、東京2020大会を契機に市民のスポーツに対する意識向上を図り、市民が気軽にスポーツや運動に親しみ、スポーツや健康づくりを習慣にすることができるよう、メニュー等の検討やPRに努めるとともに、その受皿となる身近な環境づくりをより一層推進していく必要がある。例えば、ハード面では、公園への健康器具等の設置や、ウォーキング等の環境整備など、ソフト面では、インセンティブ付きウォーキング事業の導入や、スポーツ施設の利用情報の充実、スポーツセンターでの健康づくりのための相談支援機能の充実、学校体育施設の利用拡大に向けた取り組みなどにより、スポーツや健康づくりに親しめる身近な環境づくりを一層推進されたい。

3次世代アスリートの育成と支援の充実

 本市出身のアスリートが国際大会等で活躍することは、市民に夢と希望を与えるとともに、スポーツに対する機運の醸成が図られ、更なるスポーツ人口の拡大などにもつながることが期待される。次世代アスリートを育成し、競技力の向上を図るためには、そのサポート体制をより一層充実させていく必要がある。このため、県と連携して将来の活躍が期待される選手の早期発掘や助成制度の拡充を検討するとともに、運動部活動への専門性を有した指導者の配置や、プロ選手等優秀な指導者の招へいなどにより、一貫した技術指導の充実に取り組まれたい。

4障害者スポーツの推進

 東京2020パラリンピック競技大会に向けて、障害者への理解をより深め、障害者スポーツの普及促進に向けた取り組みを加速させるとともに、競技力の向上に努める必要がある。このため、事前合宿等を通じて、スポーツ施設のバリアフリー化に努めるとともに、市心身障害者福祉センターのスポーツ施設の充実、特別支援学校の体育施設の利用促進に向けた取り組みなど、障害者がスポーツに親しめる場の拡充を図られたい。また、障害者スポーツの体験学習や、健常者スポーツ団体等との交流会の実施などにより、障害のある人もない人もそれぞれの目的やライフステージに応じて、共にスポーツを楽しめるよう取り組みを推進されたい。さらに、障害者スポーツを推進するため、その中核的な役割を担う市障害者スポーツ協会と(公財)広島市スポーツ協会の連携が強化されるよう、推進体制の見直しについて検討されたい。

5スポーツツーリズムの推進と平和発信

本市には、トップス広島という全国的にも例のない組織が存在し、多くのプロや企業のスポーツチームが活動しているほか、スポーツ施設も充実し、さらに、歴史や文化、自然、食といった観光資源、平和都市としての知名度など、スポーツツーリズムの推進を行う上で、他都市にはない豊富な資源が存在する。このため、観光部局等と連携を図りながら、また広域連携も視野に入れ、工夫を凝らしたスポーツツーリズムの取り組みを積極的に推進されたい。また、東京2020大会は、被爆75年の節目の年に開催されることから、核兵器廃絶と世界恒久平和をアピールする絶好の機会である。このため、(公財)東京オリンピック・パラリンピック競技大会組織委員会等関係団体とも連携しながら、「スポーツと平和」の国際会議の積極的な推進、関係者の広島訪問や平和記念式典への出席など、国際的な平和・友好のメッセージの発信に積極的に取り組まれたい。

  政策提言を目的とした本委員会の活動は、本市議会として初の試みでありましたが、約2年にわたり、委員の皆様の協力をいただきながら、精力的に活動を行い、所期の目的を達成することができました。
 本委員会の提言、委員各位の貴重な意見について真摯に受け止め、施策の取り組みを推進していただくよう、強く要望します。