3月11日の本会議において、調査特別委員会(都市機能向上対策特別委員会、安心・安全社会づくり対策特別委員会、都市政策特別委員会)の各委員長から、これまでの調査・研究の概要について報告がありました。
 なお、紙面の都合上、委員の意見を中心に掲載しています。

都市機能向上対策特別委員長報告

 本特別委員会において調査・研究を行った各調査項目に対する委員の意見は次のとおりです。

1 当面する都市活性化に関する課題
●旧広島市民球場跡地の活用等

(平成24年度末に公表した活用方策を具体化するため取りまとめられた「旧市民球場の空間づくりのイメージ」の内容)
▼広島市の中心部で、これだけの空間をいかして、市民が集う場も確保することができる。また、商業施設も周辺にあり、市民の憩いの場所になるのではないか。このイメージに沿った形で、市民に共感を得るような説明も並行的に考えて取り組んでいただきたい。
▼屋根付きイベント広場はさまざまなイベント開催のほか、修学旅行生の昼食場所にもなるとのことであるが、イベントの開催や天候によっては、修学旅行生の昼食に利用できないのではないか。大型バス駐車場は修学旅行の誘致に必要であるが、民間の施設が動いてくれたらというような保証ができない話をしてはいけないのではないか。
▼市長は、対話、ビジョン、実行を掲げているので、十分、対話を持って、また、市民の皆さんの意見を聴いて、より良い中心部を創っていただきたい。
(サッカースタジアム検討協議会の「提言」など)
▼広島みなと公園については、国庫補助金を返還しなくてもよくなる可能性を探っていただきたい。また、旧市民球場跡地については、安全性は施設を建てるときには最優先の基本であるので、今後検討されるに当たっては、しっかり検証していただきたい。
▼ピッチの近くで選手のプレイが身近に見ることのできる専用のサッカー球場は必要である。市民球場跡地はマイナス要素があり、みなと公園の方が有利性は高いと考える。十分絞り込んでもらい、あと半年の中で結論を出していただきたい。
▼広島みなと公園とする場合は、港湾計画の変更手続などで5年以上の期間を要する。場所は決定していないが、先送りではなく、リアリティを持って、過度な負担をまちへ掛けず、英知を集結させて実現に向けて前進していただきたい。
▼広島市は、たくさんの署名を無視して、市民同士の対立をあおることばかりやっている。その対立を鎮静化する方向にいっていない。もっとトップの熱意を感じさせていただきたい。 など

●広島大学本部跡地の有効活用
(「ひろしまの『知の拠点』再生プロジェクト」の事業計画案の概要など)
▼地元の方から、18年間待ってきた、このチャンスを逃したら、あの場所は切り売りしかない、そうなると、このまちづくりは一切なくなるなどの声を聴いている。今の計画は、いい面、悪い面も中にはあるが、含めて早く進めていただきたい。など
(旧理学部1号館の劣化状況調査の結果など)
▼時間がたてばたつほど難しくなるので、結論は早めに出していただきたい。
▼市民の意見を広く聴くため、検討委員会の設置も必要ではないか。
▼国内外でも例がある正面を残す案で早く決断していただきたい。 など

●広島西飛行場跡地の活用
※市から、広島県と本市で策定した、活用ビジョンの実現に向けて、広島県とともに、民間事業者へヒアリングを行ったことや広島県等と協議しながら、道路の計画について予備設計などの検討を行っていることなどの説明があった。

●広島駅周辺地区の整備
(広島駅南口Bブロック・Cブロック市街地再開発事業、二葉の里土地区画整理事業、広島駅自由通路等の整備、路面電車の進入ルートを含む広島駅南口広場の再整備等に係る検討状況)
▼新幹線口広場の再整備に当たっては、交通渋滞の課題を解決していただきたい。
▼駅西の商店街、西蟹屋や南蟹屋についても、今後の目標の一つに挙げていただきたい。
▼広島駅周辺地域を総合的にどのように活性化させていくのかということが、一番重要な施策ではないか。
▼今後の広島市の大きな事業については、計画段階から周辺の皆さんの意見を聴きながら推し進めていくことが今から一層必要である。
▼Cブロックへ行くペデストリアンデッキと東郵便局へ行くペデストリアンデッキをつなぐため広電の乗降場の上を越える必要があるが、そのような方向でJRと協議していただきたい。 など

2 公共交通体系づくり
(アストラムライン延伸事業の整備プログラム(案)など)
▼地元はアストラムラインが来ることを待っていると思うが、市全体を見渡すと、なかなか今ということにはならないのではないか。
▼己斐から直接に西風新都に乗り込むのは非常に意義ある交通体系の見直しである。
▼投資効果というものを出していただきたい。また、財政にどういう影響を与えるかも並行して分かりやすく出していただきたい。
▼団地の高齢化が進む中で、アストラムラインに乗るまでの不便さがあることを理解して、アストラムラインの周辺整備をどのようにしていくかということも考えていただきたい。
▼現在の会社経営を一生懸命考え、その上に立った、将来構想として、今後も検討していただきたい。 など
(公共交通の機能強化策(案)など)
▼地域によって公共交通機関の状況が違うので、地域の実情をしっかりと把握して、そのことを踏まえて、しっかりとした公共交通体系を作っていただきたい。 など

 以上が、本特別委員会における調査の概要です。本特別委員会で調査・研究した項目は、本市が創造力と活力に満ちた都市として発展していく上で、非常に重要なものです。委員各位の貴重な意見を真摯に受け止め、これら施策等の推進に当たっていただくよう、強く要望します。


委員長  三宅 正明
副委員長 碓氷 芳雄
     石橋 竜史
委  員 渡辺 好造
     八條 範彦
     中原 洋美
     元田 賢治
     谷口  修
     若林 新三
     金子 和彦
     田尾 健一
     山本  誠
     中本  弘

安心・安全社会づくり対策特別委員長報告

 本特別委員会において調査・研究を行った各調査項目に対する委員の意見は次のとおりです。

1 子ども・子育て支援
(「子ども・子育て支援事業計画」の内容や策定方法等、保護者を対象とした「ニーズ調査」や就学児童・生徒を対象とした「子どもの生活に関する調査」の結果、教育・保育における提供区域の設定や施設・事業の量の見込み、基本理念や基本的視点など計画の根幹に関わる考え方など)
▼重度の障害を持った呼吸器等の医療的ケアが必要な障害者の保護者から、短期入所や日中一時支援の施設が少ないという要望が出ている。そうした現場の保護者の意見をよく聴いて施策にいかしていただきたい。
▼地域の子育て支援拠点であるオープンスペースなど、市が、子どもの未来を育む事業として展開するのであれば、その実態を十分把握した上で、今後の取り組みと充実した支援体制をつくっていただきたい。
▼保護者の方が誰でも利用できるような、例えば民間保育園など施設の利用料、上乗せ徴収の在り方については、施設に任せきりにするのではなく、市も責任を持って進めていくべきではないか。
▼保育園とか留守家庭子ども会へ行かない人をどうするかといったことについても計画に反映していただきたい。 など

2 高齢者施策推進プラン
(平成24年度から平成26年度を計画期間とする現行の高齢者施策推進プランの進捗状況)
▼老後を安心して暮らしていくために、利用する人、支える人、そして自治体にとっても十分な介護保険制度となるよう、国が責任を持ってやるべきであり、自治体としてもそのことを要望していくべきである。
▼元気で長生きしようと思えば、国や地方の力も借りなくてはいけないが、基本的には自分が積極的に健康づくりに励むということが一番ではないか。
▼地域包括支援センターの実態に応じた増員や民生委員の処遇改善も行っていただきたい。 など
(平成27年度から平成29年度を計画期間とする次期高齢者施策推進プランの策定スケジュール、骨子、重点施策、素案)
▼初期の認知症は、公的に取り組まなければならない問題である。施設、計画を充実していただきたい。
▼今後、生活保護受給者がもっと増えていく中で、介護保険の適正利用がなされているかについて、チェックしていただきたい。
▼新しい総合事業への移行は2年間の実施延期も可能である。国のモデル事業では、強引に介護保険の認定を打ち切るなど大いに問題がある点を踏まえれば、2年間延期して十分検討すべきである。
▼介護保険料の設定については、少しでも軽減できるよう、何らかの対応をしていただきたい。 など
※新しい「高齢者施策推進プラン」は、市民意見募集を行った後、本年2月に策定された。

3 災害に強いまちづくり
(地域防災計画に基づく防災対策等の取り組み、国における巨大地震対策の検討状況、広島県の巨大地震被害想定の取りまとめを基に見直した地震被害想定)
▼液状化対策などについては、もっと具体的に分かるように抜本的な対策が必要ではないか。 など

4 特別支援教育
(本市における特別支援教育の現状や取り組み内容、ICTの利活用による指導の充実)
▼発達障害の生徒は高校にもいるが、十分な支援がないと引きこもりになったりして、保護者の方も悩まれていることもあるので、高校教育でのそういう配慮の必要な生徒への支援もお願いしたい。
▼ICTの利活用に関して、ぜひ、先進事例を習得し、広島の子どもの教育に活用していただきたい。 など

 以上が、本特別委員会における調査の概要ですが、本特別委員会で、調査・研究した項目は、近年の少子・高齢化の進行をはじめとする社会経済情勢の変化や、これまでの想定を上回る規模で発生した東日本大震災や各地における集中豪雨の頻発などを踏まえると、市民の皆さんが安心して、安全に暮らせるまちづくりを進める上で、非常に重要な問題です。委員各位の貴重な意見を真摯に受け止め、これらの課題に対する取り組みを推進していただくよう、強く要望するとともに、昨年8月の豪雨災害からの復旧、復興に関しても、これまでの議会での議論を踏まえ、国、県、市が連携して、迅速な砂防事業、一日も早い被災者の生活再建に全力で取り組んでいただくことをお願いします。

委員長  母谷 龍典
副委員長 竹田 康律
     米津 欣子
委  員 山内 正晃
     山路 英男
     近松 里子
     伊藤 昭善
     原  裕治
     熊本 憲三
     酒入 忠昭
     種清 和夫
     月村 俊雄
     木島  丘

都市政策特別委員長報告

 本特別委員会において調査・研究を行った各調査項目に対する委員の意見は次のとおりです。

1 地方分権の推進
(県市の連携の取り組みなど)
▼公営住宅の一体的な管理運営体制の構築などについて検討を進めているが、戸数や住宅環境の問題など、市民サイドに立った視点での検討の余地がある。
▼市の男女共同参画推進センターと県の女性総合センターは類似する行政サービスの一つではないかと思う。今後、検討していただきたい。 など

2 行政改革の推進
(行政改革大綱の修正、平成26年度から平成30年度までの5年間を計画期間とする新しい行政改革計画の素案など)
▼行政改革大綱(素案)の中の趣旨で、「自分たちのまちは、自分たちで創り、守る」と述べられているが、非常に大切なことである。これをより具体的な実践に結び付けていくよう、今後の取り組みが重要である。 など

3 公共施設の老朽化対策
(基礎的な情報を取りまとめた「ハコモノ白書」や更新により実現すべき目標、この目標を達成するための手順などの施設の更新に関する考え方、そして市民意見募集を実施した上で策定した「ハコモノ資産の更新に関する基本方針」)
▼住民ニーズを多角的に捉える視点での調査を行い、それを精査した上で、ハコモノの将来像、考え方について、市民に示せるようなものを作るようにしなければならない。
▼在り方の検討に当たっては、都市の方向性、このまちの行政運営の在り方も同時に考えていかなければいけない。
▼行政改革大綱でも、地域の人たちでまちづくりを進めていくということがあったが、ハコモノの在り方の検討に当たっても、そうした視点は大切にしていただきたい。など
(インフラ資産の維持保全における検討状況やインフラ資産維持保全計画案など)
▼住民にとっては、幹線道路はもちろんのこと、一番身近な生活道路の安全点検も必要である。職員だけでなく、住民の協力も得ながら、両方で、安全に過ごせるような体制を作る必要がある。
▼予防保全型管理による修繕を実施し、橋りょうの長寿命化を図っていくこととしているが、それぞれの橋りょうについて、何年維持し、その後の架け替えをどうするかといった計画も、早めに策定することが必要である。 など

4 住宅団地の活性化
(学識経験者、団地住民、関係団体で構成する「住宅団地活性化研究会」や庁内の関係課で構成する「住宅団地の活性化に係る庁内調整会議」での検討状況、研究会で示された「住宅団地の活性化に向けて(素案)」など)
▼中規模、大規模住宅団地における居住者等への意識調査や現状調査は行われているが、もっと不便な団地は山ほどある。小規模住宅団地についても、こうした調査はぜひとも行っていただきたい。
▼都市計画マスタープランで「集約型都市構造」という今後、市が目指す方向性が示されているが、それとこの「既存団地の活性化」との整合性についても整理し発信していただきたい。
▼住民が作成した「団地の将来ビジョン」を基に、その実現のために協力が必要となる事業者等を巻き込んで、「まちづくりプラン」を作成することにしている。その事業者等に関して、そこの団地の中にあるもので対応するということでは、本当に地域全体を網羅するものになり得るかどうかまだ検討の余地がある。
▼この地域に住み続けたいという方が約6割いる中で、そうした人たちのためには、リバースモーゲージという制度も活用できる。ぜひ、研究していただきたい。
▼町内会や子供会の加入率が低い現状の中で、地域のコミュニティ、助け合いの精神というのが生まれてくるためには、行政が関わっていく必要がある。      など

 以上が、本特別委員会における調査の概要です。本特別委員会で、調査・研究した項目は、少子高齢化の進行、人口減少社会の到来など、構造的な転換期を迎えている中にあって、本市が、個性豊かで、新しい時代にふさわしい活力と魅力にあふれた都市として発展していくためには、非常に重要な課題です。委員各位の貴重な意見を真摯に受け止め、これらの課題に対する取り組みを推進していただくよう、強く要望します。

委員長  星谷 鉄正
副委員長 豊島 岩白
     森畠 秀治
委  員 森本 健治
     八軒 幹夫
     馬庭 恭子
     安達千代美
     清水 良三
     村上 厚子
     今田 良治
     沖宗 正明
     山田 春男
     児玉 光禎