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広島平和記念資料館展示整備等基本計画~第5章~

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第5章  被爆体験証言活動

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1  被爆体験証言活動の現状

  1. (1)  被爆者の減少・高齢化
  2. 広島市在住の被爆者健康手帳所持者は、平成21年度(2009年度)末現在71,194人であり、昭和50年度(1975年度)の114,542人をピークに減少してきている。また、平均年齢は76.3歳となっており、年々高齢化が進んでいる。

    広島市内の被爆者健康手帳所持者数の推移(各年度末現在)

    広島市内の被爆者健康手帳所持者の平均年齢の推移


     
  3. (2)  被爆体験証言活動の状況
  4. 平和記念資料館に登録している証言者29人の平均年齢は、平成21年度(2009年度)末現在78.5歳、最も若い証言者が73歳(被爆当時8歳)である。市内で被爆体験証言活動 (以下「証言活動」という。)を実施している団体(以下「証言者団体」という。)も同様に証言者の高齢化が進んできており、中には、運営や活動そのものが困難になっている団体もある。
      一方、被爆体験証言の実施状況をみると、平成21年度(2009年度)は2,733件にのぼっており、全体として年々増加傾向にある。今後も、被爆体験証言の聴講希望は増えていくことが見込まれ、これに伴って証言者の負担が増えていくことが予想される。

    被爆者体験証言実施状況

  5. (3)  証言活動についての証言者・証言者団体等の意見
  6. ア  証言者・証言者団体の意見
  7. 平成21年(2009年)7月、平和記念資料館に登録している証言者及び証言者団体を対象に、証言活動への支援及び被爆体験を継承・伝承するための取組について、アンケート調査を実施した。
      それぞれから出された主な意見は、次のとおりである。
  8. (ア)  証言活動への支援
  9. 証言者からは、健康面の不安から身体の介助や、証言の手助けとなる装置・資料等の使用を求める意見などが出された。
      一方、証言者団体からは、証言会場や証言者の確保が困難になっているという意見などが出された。
  10. (イ)  被爆体験を継承・伝承するための取組
  11. 証言者からは、自分の体験を他人に引き継ぐのは難しいという意見や、自らの証言を映像や写真、絵などに残しておいてほしいとの意見が出された。
      また、証言者団体からは、継承する人材の育成を求める意見や、被爆者と被爆二世・三世などとの交流を深めるという意見などが出されており、証言者の意見と比べ、継承の担い手として次世代への期待は高い。
  12. イ  継承・伝承の担い手として期待されている側の意見
  13. 平成20年(2008年)11月、平和記念資料館内で展示解説や平和記念公園内の慰霊碑等の移動解説などの活動を行っているピース ボランティアを対象に、被爆体験を継承・伝承していくための取組について、アンケート調査を実施した。
      ピース ボランティアから出された主な意見は、次のとおりである。
  14. (ア)  証言活動への支援
  15. 若い年齢層の被爆者や被爆者ではないが被爆前後の状況を知る人にも証言者になってもらうという意見や、ピース ボランティアが被爆者との交流を深め証言活動をサポートするという意見が出された。
  16. (イ)  被爆体験を継承・伝承するための取組
  17. 被爆体験証言の保存・活用については、被爆者からの聞取り調査を行い、本として残すという意見が出された。
      また、被爆者の思いや被爆体験を正確に受け止め、被爆者から直接聞いた話として伝えていく人材の育成が必要という意見がある一方で、非被爆者は、被爆体験ではなく原爆被害の実相を正しく伝えられるようにすべきとの意見も出された。



2  証言活動の今後の取組

証言活動にかかる今後の取組に当たっては、主に次の2つの方向性に基づいて各種方策を検討・実施していく。

  1. ○  証言者の確保と証言活動への支援の充実
  2. 原爆投下の当日、投下直後の広島において、実際に自分が見たこと、経験したこと、被害のありさまを、「原爆の生き証人」である被爆者が肉声で語る証言には、圧倒的な迫力と重みがあり、核兵器の使用が人類に何をもたらしたかという事実を聞く人の心に強く訴える力がある。被爆者の被爆体験証言が、たとえ原爆被害の全体像を伝えきれていなくても、被爆者から直接被爆体験を聞くことの意味は大きいものがある。
      今後は、幼少期に被爆した比較的若い年齢層の被爆者をはじめ、証言活動のできる人を幅広く確保していくとともに、証言活動を行っている被爆者が、その意思の続く限り証言活動を続けていくことができるよう支援の充実を図っていく。
  3. ○  被爆体験のない人が被爆体験を継承・伝承していくための方策の拡充
  4. 被爆者の高齢化が確実に進んでいく中で、今後は、被爆者だけでなく、戦争や原爆を体験していない人も被爆体験の継承・伝承の担い手となり、被爆の実相を次の世代に伝えていくことが求められており、そのための取組の充実を図るとともに新たな方策を検討していく。
      なお、検討に当たっては次の点に留意する。
    • 被爆者個人の実体験の継承・伝承だけでなく、核兵器によって何が起きたのかという被爆体験の全体像として構築する。
    • 子どもたちは過去の出来事は理解できても、もうそんなことは起こらないといった思い込みもあるので、学校において平和学習がどのように行われているかを把握するとともに、漫画やアニメ、演劇の活用など様々な手法を検討し、若い世代への伝え方を工夫する。
  • (1)  証言者の確保と証言活動への支援の方策
  • ア  証言者の確保
    被爆者証言ビデオの撮影の様子
  • 現在は、被爆者証言ビデオの制作や被爆資料の収集を通じて、証言ビデオへの出演者や資料等の寄贈者に、証言者となるよう働きかけを行っている。
      今後は、幼少期に被爆した人や、学校・公民館など地域で証言活動をしている人に対しても働きかけを行い、証言者の確保に努めていく。また、証言者の掘り起こしの方法として、キャンペーン的な呼びかけを行っていく。
  • イ  証言活動への支援の方策
    ウェブ会議システムによる被爆体験証言
  • 現在は、被爆の惨状を示す写真・絵画・被災地図など、証言者が証言活動で使用する各種資料やパソコン機器等の提供により、証言活動への支援を行っている。
      また、平和記念資料館が事務局として運営している「被爆体験証言者懇談会」や証言者団体からなる「被爆体験証言者交流の集い」において、証言者相互、団体相互の連携を図るとともに、証言活動にかかる様々な意見・要望に対し支援等の対応を行っている。
      さらに、新たな取組としては、全米における原爆展開催事業等において平成21年度(2009年度)から、ウェブ会議システムを導入し、被爆者が広島から米国の会場に生の証言を配信している。これにより証言活動のために遠距離の移動が必要なくなるなど証言者の負担軽減を図っている。
      今後は、高齢化に伴い健康面に不安のある証言者への証言活動の際の介助など、様々な形で証言活動を側面的にサポートしていく。
      また、証言者団体によっては、修学旅行の多い時期には学校からの被爆体験証言の依頼への対応が難しい団体もあるため、今後、様々な証言申込みに対応できるよう、総合的な受付窓口の設置について関係者と協議しながら検討していく。
     
  • (2)  被爆体験証言等の収集・保存と活用の充実
  • ア  被爆体験証言等の記録・収集・保存
  • 平和記念資料館及び追悼平和祈念館においては、被爆者証言ビデオの制作、市民が描いた原爆の絵及び被爆体験記の収集・保存、被爆資料の収集とその関係者の被爆状況調査、収集した各種資料のデータベース化、被爆体験の聞き取り及び被爆体験記の執筆補助などを実施している。 引き続き、これらの事業を充実していくとともに、証言ビデオの制作については、証言者が証言活動をしている様子についても収録していく。
  • イ  記録・収集した被爆体験証言等の活用
  • 平和記念資料館及び追悼平和祈念館では、これまで記録・収集してきた各種資料を、平和記念資料館の常設展示・企画展示での公開、情報資料室での公開、インターネットの平和データベースによる公開、平和学習用資料として学校等への貸出、被爆体験記朗読会などで活用している。
      引き続き、これらの事業を充実していくとともに、今後は、被爆体験証言をより生かしていくために、これまで収集してきた被爆者証言ビデオや手記、体験記など被爆体験証言等の充分な活用を図る。さらに、これらの資料を活用して、子どもだけでなく大人にも対応できる、新たな平和学習プログラムを構築し、提供していく。
      また、収録された証言ビデオを系統的に分類・整理し、紹介・提供していくことについても検討する。
     
  • (3)  被爆体験証言を聞く機会の拡充
    被爆体験講話会の定時開催
  • これまで実施してきた取組としては、平和記念公園内での証言場所の提供(平和記念資料館、追悼平和祈念館、国際会議場の会議室等)、平和記念公園周辺の新たに利用可能な施設についての情報提供、被爆体験講話会の定時開催(毎年8月上旬)国内・海外原爆展での被爆体験証言の実施、企業の社員研修や地域で行われる平和学習への証言者の派遣などである。
      今後とも、できるだけ多くの人に証言を聞いてもらえるよう個人向けの証言プログラムの拡充を図るとともに、現在聴講依頼者が負担している謝礼金のあり方について検討するなど、聴講を希望する側のニーズや声も把握しながら証言を聞く機会を拡充していく。
     
  • (4)  被爆体験を継承・伝承していくための新たな取組
  • ア  現在の取組
  • 平和記念資料館及び追悼平和祈念館では、これまで次のような取組を実施している。
    • ピース ボランティアによる平和記念資料館内の展示解説や平和記念公園内の慰霊碑等の解説
    • 次代を担う子どもたちが原爆被害の実相や平和に対する理解を深め、自ら平和に取り組む力を養う、こども平和キャンプ、中・高校生ピースクラブの実施
    • 高校生や大学生などの若い世代が証言者から被爆体験を聞き、当時の様子を絵に描く、「原爆の絵」の共同制作
    • 朗読ボランティアによる被爆体験記朗読会の開催
    ピース ボランティア   中・高校生ピースクラブ   「原爆の絵」の制作   被爆体験記朗読会


     
  • イ  今後の取組
  • 現在の取組をさらに充実していくことに加え、今後は次の新たな取組方策を検討していく。また、教育委員会とより一層の連携を図り、学校における平和学習を積極的に支援していく。
    • 被爆の実相や広島市の平和への取組を子どもたちに分かりやすく伝えるとともに、自らが主体となって考え、実行する平和活動を支援する平和学習講座の開設
    • これまで収集してきた手記や体験記など被爆体験証言等の資料を活用した、新たな平和学習プログラムの構築・提供
    • 被爆者の思いや被爆体験を受け止め、被爆者に代わり被爆体験を次の若い世代に伝えていく人材の養成
    • 海外や国内、学校の平和学習でも使えるような、原爆の実相や平和を訴える、新しい原爆記録映像の制作


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