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「平和大通りリニューアル事業」基本方針 -道づくりから街づくりへ-

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平成14年(2002年)10月

はじめに

広島市は、20世紀から21世紀への転換の時期にあたって、平和大通りと平和記念公園一帯をさらに魅力ある空間にするために、「平和大通り新世紀リニューアル事業」の基本計画策定作業に取り組んでいます。

この冊子は、計画策定に先だって、その前提となる基本方針を取りまとめたものです。

平和大通りは、第二次世界大戦中に、建物を取り壊して防火帯にした歴史にはじまります。戦後は、平和記念公園とともに、市民と行政の力で、世界恒久平和を訴える広島の意志を結集する場所としてあり続けました。

また、この一帯はすでに市民の日常生活に溶け込み、早朝にはあちこちでラジオ体操やジョギングをする人々の姿が見られ、朝夕は通勤通学の通りとして、多くの市民が利用し、車や自転車そして歩行者が行き交います。

しかし、昼間は、緑陰でくつろぐ人や楽しみながら歩く人の姿はあまり見受けられないように、この通りが持つ、賑わいや夢や魅力のある憩いの空間としての潜在能力や可能性を十分生かしきっていません。

さらに、沿道の土地利用は高度化するなど積年にわたる変化は大きく、貴重なこの空間に対する市民の期待や市政の課題も複雑かつ多様化しています。

こうした段階で、リニューアルの基本方針を示すについて、市はタタキ台となる基本計画を作成し、それに対する意見をさまざまな場面で市民に求めました。4500を上回るアンケート回答をはじめ、各種団体、個人などから貴重な意見が寄せられました。また、公募市民による「平和大通りを考える会」を立ち上げて、その議論の結果を提案としていただくなど、方針決定に至る過程では、市民意見の聴取に努めました。

今後は、市民の生活感覚に沿った魅力ある空間を整備するために、デザインと使い方のイメージを広く市内外に公募します。その内容を素材にしてさらに検討を深め、「平和大通り新世紀リニューアル事業」の基本計画を立案します。

事業の実施にあたっては、基本計画の策定後に、財政状況を含む諸々の条件を勘案しながら実施計画をつくり、それに沿った取り組みを逐次,進めることになります。

平成14年 (2002年) 10月

目次

  1. 第1 「平和大通り新世紀リニューアル事業」の基本計画がめざすもの
  2. 第2 平和大通りについて
    1. 1 平和大通りとは
    2. 2 平和大通りの現状の課題
    3. 3 平和大通りリニューアルの考え方
    4. <参考>復興の都市計画からリニューアルの考え方まで
    5. 4 平和大通りの整備の方針
  3. 第3 平和記念公園及び周辺地区について
  4. 第4 基本計画策定までの主な流れ
  5. 第5 「平和大通り新世紀リニューアル事業」の具体的な進め方(実現のプロセスイメージ)

第1 平和大通り新世紀リニューアル事業の基本計画がめざすもの

平和大通りをリニューアルするにあたって、復興の都市計画により定着した機能の高度化と復興の記憶の継承を基本に、以下のような新しい4つの目標を掲げます。

1 万人を受け入れる「故郷」をつくります。

【2001年平和宣言】

「『戦争の世紀』の生き証人であるヒロシマは、21世紀を核兵器のない『平和と人道の世紀』にするため、全力を尽くすことを宣言します。(中略) 世界中の子どもや若者にとって優しさに満ち、創造力とエネルギーの源となり、老若男女誰にとっても憩いや寛ぎの『居場所』がある都市、万人のための『故郷』を創りたいと考えています。」

2 世界に誇りうる“財産”にします。

そもそも戦後の復興計画で、広島市に100メートル道路が提案されたのは、単なる道路空間ではなく防災を主目的としたためでした。このため、現在のような緑地的性格の強い空間整備が行われました。

100メートルという幅員、都心を東西に貫く都市軸、加えて豊かな緑の環境は、「日本の道100選」に選ばれて高い評価を受けています。もし「世界の道100選」があるならば、パリのシャンゼリゼ、バルセロナのランブラスなどとともに、その上位に選ばれるに違いない、日本を代表する都市空間といえます。21世紀のリニューアル事業は、このような世界に誇りうる財産を守り育てます。

3 広島の都心地域を強化し、都市経済の活性化をめざします。

東の比治山芸術公園から、総延長約4キロメートルの平和大通りを経て、西の西広島駅前広場にかけては、緑に被われた広島デルタの東西の都市軸を形成しています。沿道の土地利用の高度化にともなって、商業や業務機能が強まっており、大型都市ホテルの立地によっても、新しい観光交流産業の拠点的役割が期待されています。リニ ューアルにあたっては、長期的視野に立った経済活性化の拠点づくりをめざします。

4 立場や組織の垣根を取り払った、横断的取り組みを行います。

市民、NPO 、企業などと行政との連携はもとより、役所内の縦割りや、分野の境界を乗り越える発想を大切にします。性、世代、障害の有無、国籍などの違いを超える努力をし、きめ細かな配慮をします。平和大通りと平和記念公園一帯のリニューアル事業をモデルケースとして、組織や制度の壁を取り払う試みに果敢に挑戦します。

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第2 平和大通りについて

1 平和大通りとは

幅100mの平和大通りは、都市内の貴重な緑地空間として、戦後の復興と発展を支えてきました。そもそもこの通りは、戦時中の建物疎開によって生み出された防火帯を受け継いだものですが、戦後、広島平和記念都市建設計画(*注1)によって、交通、レクリエーション、観光、防災のための空間として整備してきました。

広島市から県内外に呼びかけて始まった供木運動(昭和32〜33 年(1957〜1958 年))などで集められた樹木を植えた豊かな緑地空間や、そこに点在する平和を記念する彫刻・記念碑などによって、広島の復興のシンボル空間として意識されてきました。

都市づくりにおいては、沿道への都市機能の集積や地域拠点の連絡強化を図る都市軸として、また、デルタ東西の緑の軸として、都心及びその周辺地域の活性化や快適な都市環境づくりのための重要な通りであります。

市民生活のかかわりにおいては、通勤通学など幹線道路だけではなく、ラジオ体操やジョギングに利用されるなど、緑地は市民生活に深く溶け込んできました。そして、悲願の昭和50年(1975年)の広島カープ初優勝を契機としたフラワーフェスティバルの開催、高層ビルの出現、広島アジア競技大会、全国男子駅伝の開催など、国内外に その美しい姿を披露し、最近では、緑陰の下で、オープンカフェというくつろぎの場を提供しました。

平和大通りマップ【内容】平和大通りの諸元 区間:新己斐橋西詰~鶴見橋東詰 延長:約4km 標準幅員:100m (都市計画道路比治山庚午線の一部)

(*注1)広島平和記念都市建設計画
昭和27年(1952年)に、広島平和記念都市建設法(昭和24年(1949年)公布)の趣旨に沿って策定された都市計画。(広島平和記念都市建設法は、広島市を恒久の平和を誠実に実現しようとする理想の象徴として建設することを目的とした法律)

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2 平和大通りの現状の課題

広島復興のシンボル空間のひとつである平和大通りは、時代の経過とともに様々な課題を抱え込むようになりました。これらを解決しつつ、街と一体となった新たなシンボル空間としての魅力向上を図ります。

空間利用から見た課題

○立ち寄りたくなるような街としての魅力に欠けています。

  • イベントは季節的なものが多く、また、沿道には来て楽しめるような施設が多くありません。
  • 道路の整備形態が単調です。

○緑豊かで開放された緑地空間ですが、憩いや交流の場などとして有効に活用されていません。

  • 路上駐車場と生垣が、沿道側と緑地とを分断しています。
  • 緑地と沿道建物側とのつながりがうすく、緑地が十分に生かされていません。

○夜間が暗く、十分な安全性が確保されていません。

  • 樹木が繁り、一部では雰囲気が暗くなっています。
交通・防災機能から見た課題

○自転車と歩行者が交錯しています。

  • 特に、橋上では歩道が狭く、通行上危険な状況にあり、安全で快適な空間となっていません。

○橋の幅員が狭いことなどによって、交通混雑が生じています。

  • 緑地等の環境悪化や都市活動への支障を招いています。

○公共交通機関など、総合的な交通対策が不十分です。

○橋の幅員が狭く、老朽化しているなど、災害時の避難路、緊急活動のための防災空間として十分な機能を果たしていません。

平和大通りの課題
平和大通りの課題のイラスト

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3 平和大通りリニューアルの考え方

(1) 平和大通りリニューアルに向けての取り組みのテーマ

広島市は、戦災復興と平和に対する願いを結集して、長い年月をかけて平和大通りを築きあげてきました。市民は、次世代に向け、例えば、この空間を次のようにあって欲しいと願っています。

  • 平和を感じ、平和をアピールできる空間にしたい。
  • 何よりも人を尊重し、誰もが楽しんで歩ける空間にしたい。
  • 市民自らが参加し、長い年月をかけながらつくり続けて行く、そのような通りをめざしたい。
  • この通りから、独自の文化を発信し、たくさんの人達を惹きつける空間にしたい。
  • 沿道には商店やレストランが建ち並び、それらと一体となってウインドーショッピングや食事などを楽しみながら歩く、賑わいにあふれた通りにしたい。
  • この通りでくりひろげられる様々な営みに対して深く共感しあう、そのような空間にしたい。

このような市民の様々な思いをくみ取って、これまで築き上げてきた歴史も尊重しながら、広島の都心を貫く新たな顔となる都市の広場をつくります。そのためには、平和大通りをとりまく街と一体となった新しく、美しい街空間となるように、平和大通りリニューアルに向けての取り組みのテーマを次のように掲げます。

平和大通りリニューアルに向けての取り組みのテーマ
道づくりから街づくりへ

(2) 整備にあたっての基本的方向

平和大通りリニューアルに向けての取り組みのテーマに沿った再整備のイメージを明確にするため、これまでの歴史や現状での課題を踏まえて、平和大通りが果たすべき役割を明確にしながら、整備にあたっての基本的方向を次のように設定します。

整備にあたっての基本的方向

ア 人間尺度(ヒューマンスケール)*注1 を尊重した使い勝手のよさ
(人間を中心とした、使い勝手のよい空間にします。)

イ 道路と一体化した街並みの形成
((沿道建物と道路が一体となった街づくりを行います。)

ウ 美しい風景づくり
(周辺施設が道や緑地ととけあった、美しい風景をつくります。)


(*注1)人間尺度(ヒューマンスケール)
人間の目の高さ、人間の日常生活をもとにした基準。人間の感覚や行動に適合した適切な空間の規模やものの大きさのこと。

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<参考>復興の都市計画からリニューアルの考え方まで

【復興】―これまでの平和大通り―
復興の都市計画

被爆都市ヒロシマにおける戦災復興のシンボル空間として、広島の復興と発展を牽引した経過があります。ほぼ50年の間に、次の5つの機能が定着しました。

都市のシンボル

平和記念公園とともに、広島の復興と平和都市ヒロシマを象徴しています。

都市空間

平和記念公園と一体化して、市民の憩いの場やフラワーフェスティバルなどのイベントスペースに利用されています。

都市環境

戦後の供木運動などで集められた樹木が樹林となり、緑の軸線を形成し、貴重な都市のオープンスペースになっています。

都市交通

都市の幹線道路として円滑な自動車交通を支えてきました。

都市防災

戦火を防ぐ防火帯としてスタートしたこともあり、災害や緊急活動空間として機能を果たしてきました。

【リニューアル】―これからの平和大通り―

復興の記憶の継承
(供木などによる復興と平和に対する想い)

5つの機能の高度化

プラス
新しい目標
  1. 万人を受け入れる「故郷」をつくります。
  2. 世界に誇りうる“財産”にします。
  3. 広島の都心地域を強化し、都市経済の活性化をめざします。
  4. 立場や組織の垣根を取り払った、横断的取り組みを行います。
下向き矢印
リニューアルの考え方

平和大通りをとりまく街と一体なった、新しい街空間となるように、平和大通りリニューアルに向けての取り組みのテーマを次のように設定します。

平和大通りリニューアルに向けての取り組みのテーマ
道づくりから街づくりへ

取り組みのテーマに沿った再整備のイメージを明確にするため、これまでの歴史や現状での課題を踏まえて、平和大通りが果たすべき役割を明確にしながら、整備にあたって の基本的方向を次のように設定します。

整備にあたっての基本的方向

ア 人間尺度(ヒューマンスケール)を尊重した使い勝手のよさ
(人間を中心とした、使い勝手のよい空間にします。)

イ 道路と一体化した街並みの形成
((沿道建物と道路が一体となった街づくりを行います。)

ウ 美しい風景づくり
(周辺施設が道や緑地ととけあった、美しい風景をつくります。)

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4 平和大通りの整備の方針

整備にあたっての基本的方向に沿って、次のように整備を進めます。

(1)人間尺度(ヒューマンスケール)を尊重した使い勝手のよさ
人間を中心とした、使い勝手のよい空間にします。

○利用の快適性に必要な利便施設を設置します。

  • トイレやベンチ、駐輪場などの快適な利便施設を設置します。
  • 飲料や新聞などを売るキオスクなどの設置も検討します。

○車道以外の空間は、歩道・自転車道・副道・緑地を一体的にして構成します。

  • 可能な限り緑地空間を確保します。沿道側と緑地とを一体的な空間としてとらえ、その中に、歩道・自転車道・副道を配置します。

○幅の広い歩道を設置します。

  • 安心して快適に歩ける幅の広い(幅7m程度)歩道を整備します。
  • 使いやすく、移動しやすいように、橋や交差点へのスムーズな歩行者動線を工夫します。

○安全性に配慮した自転車道を設置し、都心全体のネットワークの中に位置づけます。

  • 歩行者、自転車利用者の安全性に配慮した整備を行います。
  • デルタ東西を結ぶ自転車道整備をすることにより、南北の幹線道路や河岸緑地等との連続性を図り、自転車による広域的な回遊性を高め、利便性の向上を図ります。
  • 車道側へ自転車道を設ける場合は、タクシーやバス乗降客への安全性も配慮します。

○車道は、4車線+交差点部の付加車線を基本としますが、新たにバスや緊急車両等の走行支援レーンを設けます。(バスを優先して通行させるレーンについては、今後、関係機関と協議していきます。)

  • 相生通りへ集中しているバス路線を平和大通りへ分散させながら、人の流れを平和大通り周辺へ呼び込むために、関係機関との調整を踏まえ、バスの走行支援レーン (緊急時は緊急車両の走行支援レーン)を自動車交通量の多い区間(駅前通り〜空港通り・中広通り)に設けます。

このレーンは、貴重な空間を使用することとなるため、その有効性が十分に発揮されることが前提となります。

  • バスや緊急車両等の走行支援レーンは、カラー舗装などにより、一般自動車の通行車線とは明確に区分します。
  • 一般自動車交通は現況の4車線で運用し、新たな自動車交通の流入を抑制し、環境への配慮をします。

○公共交通体系の充実強化に寄与する整備を行います。

  • 前記バスや緊急車両等の走行支援レーンのほか、市の「新たな公共交通体系づくりの基本計画」、中国地方運輸審議会答申にそって、江波線までの路面電車延伸の空間を確保します。

○緊急課題である橋の架け替えを進めます。

  • 歩行者等の安全確保やボトルネックの解消につながる橋の架け替えを行います。
空間構成の考え方

道路の構成は、歴史的観点から、緑地保全を重視し、本線車道を中央に置き、緑地を南北両側に配置する現況のパターンを基調とします。沿道と歩道・自転車道・副道・緑地とは一体となった空間の形成をめざします。

空間構成の考え方

注:基本計画素案においては、片側1 車線増設し、一般自動車レーンを合計6車線としました。この増設については、交通渋滞対策としての拡幅を支持する意見がある一方、新たな交通を呼び込むことなどを懸念して、6車線化に反対する意見がありました。
このため、これらの意見を参考に、また総合交通対策や防災機能の観点からの検討を加え、新たな自動車交通の増加を抑制し、公共交通機関の利用促進や、ますます重要となっている都市防災機能の向上を図るため、一般自動車交通は現況の4車線で運用し、新たに、バスや緊急車両等の走行支援レーンを設けることとしました。
バスや緊急車両等の走行支援レーンは、貴重な空間を使用することとなるため、その有効性が十分に発揮されることが前提となります。

(2)道路と一体化した街並みの形成
沿道建物と道路が一体となった街づくりを行います。

○沿道建物に賑わいを誘導します。

  • 商店やレストランなどの街の賑わいを生みだす施設や沿道のオープンスペース(公開空地)を誘導するため、沿道敷地の高度利用を促進します。(地区計画制度(*注1)、総合設計制度(*注2)などによる規制・誘導)
  • 歩道や緑地の一部での店舗営業(例えば、パリのシャンゼリゼ通りに見られる店舗前の歩道を利用したオープンカフェなど)などの賑わいづくりを行うため、公共空間の有効活用を進めます。(公共空間利用の法的整理・ルールづくりの検討)
  • 市民、NPO 、企業などと行政が連携しながら使い方の工夫をし、活気ある街並みづくりを進めます。

○都心からの人の流れを引き出します。

  • 都心との回遊性や河岸緑地との連続性を高め、平和大通り周辺地区の界隈性や人の流れを平和大通りに引き出す工夫を行います。
  • バスや緊急車両等の走行支援レーンの設置などにより、公共交通機関によるアクセスを強化します。

○沿道側の建物と緑地の一体化を、市民、NPO 、企業などと行政が連携して進めます。

  • 路上駐車場は、将来の駐車需要と周辺の駐車場整備状況とを考慮しながら、段階的に廃止します。
  • 副道は、自動車走行速度抑制の観点から蛇行させ、幅員は5.5mを基本とし、地域の状況に応じて、地元の意見を聴きながら、行き止まりや一方通行などにより通過交通を排除するなど、沿道側と緑地との一体感を阻害しない工夫をします。

○緑地には、地域の特性に応じた憩い・交流・賑わい広場を整備します。

  • 沿道環境や地域の利便性・安全性に配慮します。
  • 広場にはトイレなどの利便施設を設置します。
  • 整備や使い方については、地域の方々の意見を十分に取り入れ、市民、NPO 、企業などと行政が連携して考えていきます。
  • 新しい文化を生み出す舞台となるようなイベント開催も考慮した整備をします。

○多面的利用のできるシンボル的な橋への架け替え(水の都を象徴する水上広場)を行います。

  • 新たな水の都の象徴として、橋の上に幅の広い歩道を整備し、水上広場とします。
  • 歩行の連続性を確保するために、橋や交差点へのスムーズな歩行者動線を検討します。
  • 河岸緑地の利活用と連携しながら、橋詰部周辺を魅力的に演出します。

(*注1)地区計画制度
都市計画法に基づき良好な市街地の環境を形成するため、詳細な土地利用、建築形態等を都市計画に定める制度。「平和大通り地区地区計画」などが定められている。

(*注2)総合設計制度
敷地面積が一定規模以上あり、一定割合以上の空地を有する建築物で、市街地環境の改善に役立つものについて、容積率や高さ制限が緩和される制度。

道路と一体化した街並み形成のための工夫(例)
道路と一体化した街並み形成のための工夫例

(3)美しい風景づくり
周辺施設が道や緑地ととけあった、美しい風景をつくります。

○市民、NPO、企業などと行政とが連携し、美しい風景を創出します。

  • 国際平和文化都市にふさわしい質の高い都市環境や都市景観を形成します。
  • 景観協議制度(*注1)や地区計画制度、総合設計制度など都市計画の手法を活用して、平和大通り沿道の民間施設のデザイン向上、土地の高度利用、オープンスペース(公開空地)の確保等を推進します。

○平和を象徴する樹木の保全に努めます。

  • 樹木は、後世に広島の復興を物語る貴重な資産として継承していくことを基本とします。
  • 止むを得ず既存樹木に影響を与える場合は、可能な限り移植を検討します。
  • 見通しの悪くなる低木類は必要に応じて整理し、枯損による更新の時には、樹種を整理します。
  • 建物側歩道の樹木については、緑の軸線を形成するにふさわしい樹種を選定し、秩序ある緑地となるよう整備していきます。

○シンボル的な橋への架け替えを行います。

  • イサム・ノグチによる平和大橋・西平和大橋の高欄(*注2)は、芸術的価値や歴史的価値を踏まえ、現物は別の場所での保存方法について検討します。
  • 平和大橋・西平和大橋の新たな橋のデザインについては、現高欄のデザインコンセプトを継承して、コンペ(設計競技)を実施します。

○魅力ある夜間景観を演出します。

  • 平和大通りが昼夜ともに平和都市ヒロシマを代表するシンボル空間となるよう、夜間の安全性とともに、魅力ある夜間景観の演出のための適切で効果的なライトアップを実施します。

○姉妹・友好都市等にちなんだ広場や交差点を整備します。

  • 国際交流を推進するために、平和をつくりだす空間としてアピールします。
  • 姉妹・友好都市(*注3)等にちなんだ広場や交差点を整備します。

○道路空間を立体的に活用します。

  • 経済性や利便性などを考慮し、新交通システム東西線(*注4)駅舎設置に伴う地下空間の活用や平和記念公園などへの来訪者のための地下駐車場の整備など、道路空間を立体的に活用します。
  • 平和大通りへの新交通システムの導入計画では、良好な都市景観を確保するうえから、地下方式を基本としています。

(*注1)景観協議制度
河岸や平和大通り沿いなど広島の景観上特色のある地区において建築物等の景観形成を図る上で必要な事項を定め、建築工事等の前の計画段階で、建築主等と広島市が協議する制度。

(*注2)平和大橋・西平和大橋の高欄
この高欄は、世界的に有名な彫刻家、イサム・ノグチ氏によるデザインである。平和大橋の半円球は太陽を、西平和大橋は船の竜骨をヒントにデザインされており、平和大橋は「日の出、朝日」を、西平和大橋は「日の入り、夕日」を象徴していると言われている。

(*注3)姉妹・友好都市
広島市は、国内外の自治体と、人物、文化、教育、経済、技術などの交流を通じて国際理解と親善並びに世界平和を進めるため、姉妹・友好都市提携を結んでいる。(ホノルル市、ボルゴグラード市、ハノーバー市、重慶市、大邱広域市、モントリオール市、長崎市)

(*注4)新交通システム東西線
平成11 年(1999年)に策定した「新たな公共交通体系づくりの基本計画」において位置づけられている、JR 西広島駅から平和大通りを経由しJR 広島駅に至る、新交通ネットワークの1路線。

美しい風景づくりの考え方
美しい風景づくりの考え方 沿道建物の誘導、橋のシンボル化、夜間景観の演出、道路空間の立体的活用、姉妹・友好都市等にちなんだ広場や交差点の整備、平和を象徴する樹木の保全

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第3 平和記念公園及び周辺地区について

平和記念公園は、公園内の広島平和記念資料館及び原爆死没者慰霊碑(広島平和都市記念碑)とともに、平和都市ヒロシマを象徴する平和記念施設として、整備されたものです。

人類史上初めて使用された原爆の惨禍を伝え、時代を超えて核兵器の廃絶と世界の恒久平和の実現を訴え続ける、人類共通の記念施設であり、公園内の原爆ドームは平成8年(1996年)12月に世界遺産に登録されています。また、平成14 年(2002 年)8 月には原爆死没者追悼平和祈念館が完成しています。

このように平和記念公園は、大変重要な空間ですが、現状では公園利用者がより使いやすいよう改善を望む声があるなど、課題も抱えています。

したがって、平和大通りのリニューアル計画においては、これに隣接し、沿道の中核をなす平和記念公園とその周辺地区について、平和大通りに関連するゾーンとして位置付け、各界各層からの幅広い意見を聴きながら、整備方針を取りまとめることとしました。

意見では、現状を大切にしたいという内容が多く寄せられました。このため、平和記念公園及び周辺地区については、基本的な機能は現状を維持しながら、公園利用者のための利便性向上、平和の発信機能の強化を図っていきます。

以下に示す内容は、緊急に取り組む整備内容を列挙しました。中・長期的には、別途、検討体制を整えて検討します。

平和記念公園について
  • 聖地にふさわしい風格ある姿やたたずまいを創造し、その形成を図ります。
  • 広島を代表する観光地としての機能の充実を図ります。
  • 快適で美しい都市公園としての機能の充実を図ります。
整備の内容
  • 原爆ドームなどの平和関連施設の保存・改修・整備を行います。
  • 元安川、本川沿いにサクラ並木を植え替えてプロムナードを形成します。
  • 市民が憩い、交流する場、あるいは慰霊の雰囲気を演出するような芝生広場のあり方を検討します。
  • 公園内の道路について、来園者の安全性に配慮した工夫を行います。
周辺地区について
  • 平和記念公園に至るアプローチ部は、ゲート性などに配慮し、公園への進入を演出する工夫をした整備をします。
  • 平和記念公園来訪者のための地下駐車場を整備するなど、公園へのアクセスが便利になるような工夫をします。
  • 平和記念公園と平和大通りが接する部分は一体としてシンボル性の高い整備をします。
  • 国内外の人々が交流できる賑わいの空間づくりをします。
  • 夜間の魅力ある都市空間を形成します。
  • シンボル空間にふさわしい橋の整備をします。
  • 修学旅行生が学習や活動ができるような環境を整える方策を検討します。
整備の内容
  • 河岸の散策路やリバーウォーク、橋の桁下空間を利用したアンダーパス(通路)の整備を進めます。
  • パラソルギャラリーやオープンカフェなどによる賑わい空間づくりを推進します。
  • 灯和(とわ)の径(みち)(ライトアップ)などによる光の演出を推進します。
  • 本川橋の架け替え(シンボル化)を行います。

整備内容
平和大通りの整備内容イラストマップ

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第4 基本計画策定までの主な流れ

この基本方針から、以下のような過程を経て、「平和大通り新世紀リニューアル事業」の基本計画を策定します。

基本方針(本冊子)の提示

平和大通り
  • 人間尺度(ヒューマンスケール)を尊重した使い勝手のよさ
  • 道路と一体化した街並みの形成
  • 美しい風景づくり
  • 沿道の活動が通りへ顔を出し、活気ある街並みとなるような沿道と通りの魅力向上
  • 市民、NPO 、企業などと行政が連携した活気ある街並みづくり
  • 歩道・自転車・副道・緑地の一体的空間利用
  • 車道
    一般交通4車線、バスや緊急車両等の走行支援レーン2車線
  • 3橋の架け替え
  • 水の都を象徴する水上広場(幅の広い橋の歩道)
平和記念公園及びその周辺地区

基本的な機能の現状維持と、公園利用者のための利便性向上、平和の発信機能の強化
(緊急に取り組む内容であり、中・長期的には、別途、検討体制を整えて検討する。)

  • 公園への進入を演出する工夫をしたアプローチ部の整備
  • 公園へのアクセスが便利になるような工夫
  • サクラ並木を植え替えたプロムナードの形成
  • 芝生広場のあり方の検討
  • 来園者の安全性に配慮した公園内道路の充実他
プラス

デザインと使い方のイメージの公募

基本方針に基づき、デザインと使い方のイメージを募集します。募集内容の例を以下に示します。

平和大通り

○沿道建物と道路とのつながりのイメージ

  • 沿道商業施設(物販、飲食等)の賑わいが歩道や緑地の中へ広がっていくような使い方のアイディアやイメージ
  • 民間(沿道建物やビジネス、市民の生活活動)と行政(道路や緑地)の連携や役割分担のイメージ

○歩道・自転車・副道・緑地を一体的にとらえた空間構成、公共空間の活用イメージ

  • 地域の特性に応じた空間構成、公共空間の活用イメージ
  • 歩道、自転車道、副道の位置、線形、構造等

○地域の特性に応じた緑地の使い方・デザインのイメージ

  • 地域住民の憩いの場となる緑地
  • 国内外の人々が交流できる広場
  • イベント開催が可能な賑わい広場

○橋や橋詰空間の使い方・デザインのイメージ

  • 水の都を象徴する水上広場
平和記念公園及びその周辺地区
  • ゲート性などに配慮した、公園への進入を演出する工夫をしたアプローチ部のイメージ
  • 元安川、本川沿いのサクラ並木を植え替えたプロムナードのイメージ
  • 芝生広場の使い方
  • 来園者の安全性に配慮した、公園内道路のイメージ
プラス

リニューアルの基本計画の策定

基本方針(本冊子)と「デザインと使い方のイメージ」の公募を踏まえて取りまとめます。

【基本計画の主な内容】
  • 基本方針
  • 道路と一体化した街並み形成のイメージとその実現に向けた市民、NPO、企業などと行政の役割分担
  • 道路の幅員構成(基本構成及び例示的なモデルを示します。)
  • 主な施設や空間の整備イメージ
  • 事業実施へ向けた整備・育成プログラム

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第5 「平和大通り新世紀リニューアル事業」の具体的な進め方(実現のプロセスイメージ)

事業実施に向けたプロセスイメージを以下に示します。モデル事業となる整備を先駆的に実施し、それがリニューアルの目的に沿うものかどうかを検証しつつ、必要に応じて見直しや修正を加えながら、事業を拡大・充実していきます。

平和大通りリニューアル事業実施に向けたプロセスイメージ

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このページに関するお問い合わせ先

道路交通局 道路部 道路計画課 計画係
電話:082-504-2365 /  FAX:082-504-2427
メールアドレス:doukei@city.hiroshima.lg.jp