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所信表明

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平成27年第3回広島市議会定例会の開会に当たり、議員各位に敬意を表します。

私は、去る4月12日に行われた市長選挙において、市民の皆様の御支援により、引き続き市政を担わせていただくことになりました。今定例会における諸議案の説明に先立ち、私の市政推進に当たっての基本的な考え方や主要な施策について所信を申し述べます。議員各位並びに市民の皆様の一層の御支援と御協力をお願い申し上げます。

最初に、私の市政推進に当たっての基本的な考え方を申し上げます。

市政を推進していく上での私の使命は、私のふるさとでもあるこの広島を世界に誇れる「まち」にすることであると考えています。この思いは、市長に就任して以来、いささかも変わっておりません。

広島を世界に誇れる「まち」にするためには、これまで進めてきた「活力とにぎわい」、「ワーク・ライフ・バランス」、「平和への思いの共有」という三つの要素を柱としたまちづくりの方向性を踏まえながらも、社会経済情勢の変化、とりわけ人口減少という避けては通れない事態を前に、「地方創生」という課題と向き合い大胆な施策を展開していくことが必要となります。

そこで、本市の都心部からおおむね60キロメートルの圏内にあって経済面や生活面で深く結びついている16の近隣市町と、“都市連盟”とも言うべき強固な信頼関係を構築し、地元の資源を生かすとともに、「連携中枢都市圏制度」を活用した施策展開を図ることで、圏域経済の活性化と圏域内人口200万人超を目指す「200万人広島都市圏構想」を実現したいと考えています。
この実現に当たっては、市民生活に関わる様々な分野において圏域内の「循環」を生み出すことが重要となります。近隣市町が持つ特色ある地域資源は、本市にとっても貴重な財産です。この地域資源を圏域全体で活用し、圏域内の全ての住民が、豊かな生活を享受できるようにするため、旧来の発想を乗り越え、市域を越えての費用負担もいとわず尽力したいと考えています。そうすることは、おのずと、本市の市民生活を豊かにすることにつながります。
そして、将来的に、この「200万人広島都市圏構想」は、更なる展開として、北は中国山地を越えて島根方面へ、また南は瀬戸内海をまたいで愛媛方面へと、その圏域の拡大を図りたいと考えています。
その際、本市は、恒久平和の実現を希求する「国際平和文化都市」として、圏域全体の牽引役を目指します。

広島を世界に誇れる「まち」にするために、「200万人広島都市圏構想」とともに、実現しなくてはならないのが、「防災・減災のまちづくり」です。
改めて、昨年8月20日の豪雨災害により、お亡くなりになられた方々の御冥福をお祈りいたしますとともに、被害を受けられた多くの方々に、心からお見舞いを申し上げます。
本市は、二度と同様なことを繰り返さないとの決意の下、本年3月に「復興まちづくりビジョン」を策定するとともに、4月には、市の組織全体を挙げての危機管理体制の整備を図るため、市長事務部局に新たに危機管理室を設置しました。
現在、「復興まちづくりビジョン」を踏まえ、被災地を災害に強い安全なまちによみがえらせるために、国や広島県と連携し、砂防堰堤や避難路、雨水排水施設等の整備と住民の住宅再建の支援などの復旧・復興に全市を挙げて取り組んでいます。とりわけ、いまだに仮住宅での生活を余儀なくされ、今後の生活再建に不安を抱いておられる方々に対しては、安心して将来設計をしていただける環境を早急に整えるとともに、砂防堰堤や避難路の整備のために移転に御協力いただかなければならない方々に対しては、適切な移転場所を積極的にあっせんするなど、国や広島県と連携しながらしっかり取り組んでまいります。
また、災害から大切な命を守るためには、市民一人一人が災害の教訓を忘れることなく、地域の危険性を認識し、常に防災や減災に対する意識、知識を高めていくことが必要です。このため、「自分たちの地域は自分たちで守る」との認識の下、行政と住民が一体となった防災・減災のまちづくりに向け、取組を強化してまいります。

こうしたまちづくりを進めるに当たっては、広く市民と対話し、明確にビジョンを立て、そして果敢に実行する、「対話・ビジョン・実行」を通じて、市民や議会を始め、国や広島県、近隣市町、地元企業などの関係者との信頼関係を、より強固なものにしていく必要があります。
加えて、「自分たちのまちは自分たちで創る」という考え方の下、市民にこれまで以上に積極的にまちづくりに参加していただくことが不可欠となります。
その出発点となるのが、本市の現状と課題について、市民と率直に意見を交換し、共通の認識を持つことです。何が起こっているのか、行政が何をしようとしているのかについて、市民に分かりやすく伝え、まちづくりを我がこととして考えてもらうようにしていかなければなりません。
「いかに分かりやすく市民に情報発信するか」、「いかに市民が参加しやすい施策とするか」ということを、常に意識しながら施策の立案・遂行に当たりたいと考えています。

以上のような基本的な考え方の下、今後、私が推進したいと考えている主要な施策の概要について、説明いたします。

始めに、これまで取り組んできた、「活力とにぎわい」、「ワーク・ライフ・バランス」、「平和への思いの共有」という三つの要素を柱としたまちづくりの充実強化についてです。

まず、第一の柱である「活力とにぎわい」についてです。
これまで取り組んできた、「都市機能の充実強化」や「産業の振興」、「観光の振興」に、新たに「循環」という考え方を取り入れて、まちづくりを進めていきたいと考えています。
急速な人口減少、高齢化を克服するためには、市街地のみならず、中山間地・島しょ部にも多くの人々が集えるようにすることで、市域全体に「活力とにぎわい」を「循環」させる必要があります。そのため、次世代を担う若者にとって市街地をより魅力あるものにするという視点も加味して都市機能の充実強化を一層推進するとともに、中山間地・島しょ部の中小企業の雇用を守るための支援や農林水産業の維持・振興のための支援を確かなものにし、それぞれの地域が持つ魅力や特性を生かしながら市域全体で定住・交流の促進と地域コミュニティの再生を図っていきます。
また、「活力とにぎわい」の「循環」に欠かすことができないのが、「公共交通を中心とした四つの循環」の形成です。「デルタ市街地」と「デルタ周辺部」において、「バスによる循環」や「路面電車による循環」、「西風新都内の循環」、「西風新都・デルタ間の循環」という、四つの循環を形成し、ヒト・モノ・カネ及び情報の好循環を生み出したいと考えています。
こうした公共交通を中心としたネットワークの構築に併せて、住宅や医療・介護、子育て支援等の生活サービス機能の適正な立地を包括的に誘導する「立地適正化計画」を策定し、将来にわたって安心して暮らせる集約型都市構造の実現を図っていきたいと考えています。
さらに、医療・福祉や再生可能エネルギーに関連する産業の育成に取り組むほか、滞在型の一大観光圏の形成のため、宮島・岩国・呉の観光資源を結び付けた取組を進めるとともに、より広域的な視点に立ち、瀬戸内海を取り囲む他の魅力ある観光地などと連携した広域周遊ルートづくりにも取り組みます。

次に、第二の柱である「ワーク・ライフ・バランス」についてです。
これまで取り組んできた、「雇用の促進」や「保健・医療・福祉の充実」、「未来を担う子どもの育成」、「スポーツ・文化芸術の振興」等について、人口減少、少子化・高齢化への対応という観点をこれまで以上に重視して取り組んでいきたいと考えています。
雇用の促進に関しては、「まち」とそれを構成する「ひと」が長期にわたり持続的に活動していくため、「しごと」という社会参加が円滑に続くようにする必要があります。
その際、「しごと」の量とともにその質を確保する必要があり、“ディーセント・ワーク”すなわち、“働きがいのある人間らしい仕事”を創出するという視点が重要となります。
このため、優良企業の呼び込みや本社機能の圏域内への移転を進めるとともに、若者の地元就職や定住の促進に資する良質な「しごと」を確保する必要があります。また、待機児童ゼロを目指し、仕事と子育てが両立できる職場環境づくりを進めることで、女性の社会参加を促すとともに、活躍の機会を増やし、良質な「しごと」を創出する必要があります。このような企業の取組の支援を強化するとともに、質の高い労働力の確保につながるよう公共事業の入札制度を見直します。さらに、全区役所のハローワーク窓口と協働して、高齢者や障害者の雇用促進にも努めます。
また、社会福祉の充実に関しては、お年寄りと子ども、「おうどう(翁(媼)童)」のバランスに配慮した取組を重視します。
高齢者に関しては、介護・医療を一体的に提供し、地域における暮らしを支援する「地域包括ケアシステム」を構築するとともに、健康づくりを支援し「健康寿命」の延伸を図ります。また、地域密着型の小型車両等の移動手段の普及促進など、高齢者だけでなく障害者のニーズにも対応した支援に取り組みます。
子どもに関しては、知・徳・体の調和のとれた教育の推進に取り組むとともに、家庭や地域と一体となって、いじめや虐待を根絶し、子どもが健やかに育つ環境づくりを進めます。
こうした施策を推進するためには、地域コミュニティの次世代の担い手を確保することが大切です。子育て世帯が親世帯の近くへ住み替えることを支援し、高齢者世帯と子育て世帯がバランス良く居住できるようにするとともに、町内会等の自治組織や民生委員・児童委員の活動しやすい仕組みづくりにも取り組みます。
さらに、健康的で明るく豊かな社会を持続させるために、スポーツ・文化芸術の振興に取り組むとともに、個性的で多様な人材を育成するための生涯学習環境の整備に取り組みます。

最後に、第三の柱である「平和への思いの共有」についてです。
これまで取り組んできた、ヒロシマの願いである「核兵器廃絶と世界恒久平和の実現」に向けた取組と、「『迎える平和』の推進」について、グローバルな視点に立って、一層強力に推進していきたいと考えています。
とりわけ重要なのは、次世代を担う若者が、平和への思いをしっかりと受け止め、それを更に世界中に広めていくための取組です。その基盤として、今や世界中の6,700を超える都市が加盟する平和首長会議のメンバー都市を増やし、その上で、都市間の青少年の交流を促進していきます。
また、「迎える平和」を推進するために、2020年のNPT再検討会議の広島誘致を目指すとともに、比治山公園を「平和の丘」として再整備するなど、この広島を、平和のたたずまいを至る所で感じられるまちにしたいと考えています。
さらに、被爆の実相や、被爆者の体験、平和への思いを「守り、伝え、広める」ために、被爆建物や被爆樹木を保存するための支援制度を充実するとともに、被爆体験伝承者の養成や、高齢化した被爆者の援護にしっかりと取り組んでいきます。
今年は被爆70周年という節目の年です。世界中に「絶対悪の核兵器をなくす」という広島の思いを伝え、世界中の人々が、共に平和の創造に向けた取組を加速させるよう、全力を挙げて取り組みます。

こうした三つの柱の下に進めるまちづくりに加え、広島の都市構造を踏まえたまちづくりを展開していきたいと考えています。

すなわち、太田川とその支流からなる三角州「デルタ市街地」と、それを取り囲む「デルタ周辺部」、さらに外側にある「中山間地・島しょ部」という三つのエリアごとの特色、あるいは、都市的魅力や自然的魅力を一層引き立て、市民の誰もが容易にそれらを享受できるようにすることを重視していきます。

始めに、「デルタ市街地」においては、紙屋町・八丁堀地区と、陸の玄関である広島駅周辺地区からなる「楕円形の都心」を中心に、高次な商業・ビジネス・文化芸術などの機能を適切に配置します。また、交通結節点周辺には、医療施設や福祉施設、教育・文化施設の集積を進めます。海の玄関である宇品・出島地区には、国際的な流通業務機能や港湾機能、MICE関連機能を集積するとともに、交流拠点機能を導入します。さらに、臨海部の観音地区には、新たな産業機能やスポーツ・レクリエーション機能を導入します。こうした取組によって、市域のみならず、中四国地方のエンジンとして活力やにぎわいを生み出します。
中でも、旧広島市民球場跡地については、本年1月に「旧市民球場跡地の空間づくりのイメージ」を公表したところですが、一方で、サッカースタジアムの建設候補地の一つとなっており、今後、候補地の絞込み等の作業が行われることから、こうしたプロセスを経て、最終的な活用方策を決定します。
これらの都市機能をつなぐ交通ネットワークとして、先に申し上げた四つの循環のうち、路線の再編や運行形態を見直した「バスによる循環」と、既存路線を有効活用した「路面電車による循環」を生み出します。
また、市街地を流れる6本の川に美しさを取り戻し、遊覧船が行き交うようにするとともに、豊かな緑と四季折々の花であふれた水辺空間を拡大し、「水の都ひろしま」にふさわしい空間を形成します。
さらに、かつての西国街道を活用し、文化の薫り漂う街並みとゆったりとくつろげる歩行者道を形成するとともに、世界遺産「原爆ドーム」を中心とした区域について、「国際平和文化都市」にふさわしい区域とするための環境整備を進めます。

次に、「デルタ周辺部」においては、市民の居住の場として重要な役割を担っている住宅団地の活性化に取り組みます。
空き家等を活用した住民間の交流拠点づくりや、地域の課題を「協同労働」により住民同士が支え合いながら、その解決に取り組むことのできる仕組みづくりを進め、心通い合う地域コミュニティの再生を図ります。
また、昨年8月20日の豪雨災害を受けた地域では、「復興」が市民の願いにかなうものとなるよう、「復興まちづくりビジョン」を踏まえた取組とともに、医療提供体制や公共交通体系の整備・拡充など、市民が描く夢の実現に向けた取組を併せて行っていきます。
その中で、安佐市民病院の建替えについては、地元からいただいた提言や、「復興まちづくりビジョン」に対する御意見を踏まえながら、市の北部地域で唯一の災害拠点病院として、災害に強い病院づくりの観点から建替計画を改めて検証していきます。
さらに、西風新都や商工センター、中央卸売市場など、エリア内の各地域では、地域における創意・工夫を生かして活力を発揮することができるよう必要な支援を行ってまいります。
特に、西風新都においては、先に申し上げた四つの循環のうち、幹線道路のネットワーク化による「西風新都内の循環」と、JR山陽本線とアストラムラインとの接続による「西風新都・デルタ間の循環」を生み出し、都心へのアクセスを容易にするため、この度、アストラムラインの延伸について、事業化することといたしました。これらの「循環」を生かし、「住む、働く、学ぶ、憩う、護る」という複合機能を集積させた広域的な拠点づくりを進めます。

最後に、「中山間地・島しょ部」においては、地域に脈々と受け継がれてきた歴史や伝統を引き継ぎながら、そこに住む人々のみならず、訪れる人々にやすらぎと心の豊かさを与え続けることができるようにしていかなければなりません。
こうした地域の特性が引き続き発揮されるためには、地域社会の担い手の確保が不可欠であり、地域内に安定した雇用・就業の場を確保し、若者の就職や定住・交流を促進する必要があります。そのため、地元中小企業の振興を図る支援制度の創設や、農林水産業の6次産業化に向けた支援の拡充など、雇用の維持・創出や地域産業の活性化を図るための仕組みづくりを進めます。
また、南区の似島、安佐北区の白木・狩留家、安芸区の阿戸、佐伯区の湯来などを始め、魅力的な地域資源がある地域を中心に、訪れる多くの人々に、従来にも増して潤いと憩いを提供できるようなエリアを形成していきます。

以上、申し上げたような施策を着実に実行していくためには、地方分権改革や行財政改革が必要不可欠となります。

このため、基礎自治体が中心となって住民の意向に沿った行政運営ができる社会、すなわち、真の分権型社会の実現を目指して、積極的・能動的に地方分権改革に取り組みます。特に、広島県とは、これまで二重行政の解消など、県・市の役割分担を整理し、その結果に基づき様々な連携施策を実現してきた蓄積を生かし、これからも相乗効果が生まれるよう、連携してまちづくりに取り組んでいきます。
また、市民の目線に立ち、その意向を適切に酌み取った市政を実現する行政体質を確立するとともに、「選択と集中」の考え方の下、不断の見直しによる効果的・効率的な事務・事業の実施や、インフラ資産の長寿命化、ハコモノ資産の市民満足度と財政面の持続可能性を兼ね備えた施設体系の再構築など、将来世代に負担を先送りすることのないよう、引き続き行財政改革に取り組んでいきます。

さらに、市政を推進する上では、議会との関係も大変重要であると認識しています。対話を重ね、より良い両輪関係を創り、未来志向で、共に広島のまちづくりに取り組んでいきたいと考えています。

以上、今後4年間の市政を推進するに当たり、所信の一端を申し述べました。市政のあらゆる分野において、引き続き「対話・ビジョン・実行」の姿勢を貫き、オーケストラの指揮者が調和した音楽を奏でるように、市長として調和の取れた市政を追求してまいります。広島のあらゆる力を結集し、それぞれの役割分担の下で、「世界に誇れる『まち』広島」を実現するために、情熱を持って市長としての使命を果たす決意であります。

議員各位並びに市民の皆様の一層の御支援と御協力を切にお願い申し上げます。

 

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