
原爆ドームは、被爆後、被害を受けたたままに維持され、形態上の大きな変化はありませんでしたが、風雨等による劣化が進み、倒壊のおそれもあったことから、被爆後の状況をそのまま保存することを目的として昭和42年度(1967年度)に保存工事を行いました。その後も2度の保存工事を行っています。
この工事の施工に際しては、第1回・第2回ともに工事費に充てるための募金運動が行われ、多額の寄附金が寄せられました。寄附金の余剰金は「原爆ドーム保存事業基金」に積み立てられ、第3回の保存工事に使用されたほか、保存調査の経費としても使われています。
過去の工事の概要は以下のとおりです。
| 工事 | 期間 | 基本方針 | 工事概要 |
|---|---|---|---|
| 第1回 保存工事 |
昭和42年4月~ 昭和42年8月 |
小規模な崩落、落下が進んでいた当時の現状を可能な限り保存 | ・壁体亀裂部分等の接着工事 ・危険な箇所の補強鉄骨工事 ・壁体の立て起こし、大梁引き上げ、煉瓦の積み直し復旧 ・当初鉄骨及び新設補強鉄骨の防錆塗装工事 ・倉庫屋上防水および壁体天端モルタル塗り(防水工事) |
| 第2回 保存工事 |
平成元年10月~ 平成2年3月 |
コンクリート、煉瓦などの構成部材や第1回保存工事における補修材の劣化の抑制 | ・コンクリートの劣化補修 ・煉瓦目地の補修 ・鉄骨部材の防錆塗装 ・当初鉄骨腐食部材の取替 ・浸透性吸水防止材の壁体全面塗布 |
| 第3回 保存工事 |
平成14年10月~ 平成15年3月 |
主に雨水による劣化要因の軽減 | ・雨水対策 (壁天端、窓台、ドーム下内壁、旧倉庫、地下室) ・補強鋼材の塗装 ・旧倉庫天井スラブに対する保存措置 |
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